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時々更新mn日記

( 2013/05 ← 2013/04 → 2013/03 )


[ 境界を超える ]
境界をこえる


安藤忠雄
講談社

目次

はじめに  建築家ってなんだろう
1     遊びが教えてくれたこと
2     「建築」との出会い
3     旅の始まり
4     幕末の教育に学ぶ
5     書物の力・本物の力
6     日本のこれから
おわりに  社会のために生きる


この本は中学生向けに書かれた安藤忠雄さんの自伝を交えたお話です。幼いころ、なぜ建築家になったのか。建築家とは何か。今どんな活動をしているのか。それはなぜか、などそういうことが書かれています。ルビも振ってあるので読みやすくなっています。中身は濃いですが・・・

その中で、頭に残ったことをいくつか書いてみます。
一つは本を読むということです。安藤さんは独学で建築家になられた方ですが、「独学」ということは相談する相手もいないで、自分の頭で考えて知識を吸収していくことになります。長い時間集中して本を読んだ方だと思います。それも若い時に。若い時には、難しい本でも読めるので、それを繰り返し読んでいると自然に力がついてきます。この本の中では、宮本武蔵の「五輪書」、夏目漱石の「坊っちゃん」、幸田露伴の「五重塔」などが紹介されています。

今一つは、本物を見ることです。この本の中でも22歳の時にアルバイトをしてためたお金でヨーロッパの建築物を見て歩いた話がありますが、ガウディ―の「サクラダ・ファミリア」やコルビュジェの「ロンシャン礼拝堂」などが出てきます。日本の建物では、法隆寺や東大寺を見て感動した話が出てきます。本物の力です。大きな建築物である東大寺だけでなく、わずか二畳の茶室である「待庵」もその心の中にある空間としてはスケールの沖さを感じたことなどが書かれています。

また、中学2年の時に祖母が自宅を直した時に「一心不乱に仕事に取り組む若い大工さんの姿を見て建築に興味を持ったことやその大工さんが長屋の屋根を開けた瞬間に光が差してきたことなどが、後年の仕事に影響していることが書かれています。

さらに阪神大震災、東日本大震災を経験して、社会とのつながりを安藤さんは一層強めたといいます。具体的には、大阪の街に木を植えたり、震災遺児や孤児の育英資金をつくったりしています。なぜそんな活動をするのかといえば、人間は社会的な動物であり、建築を含む社会そのもの、環境そのものの在り方を考え、豊かで人間的な暮らしとはどういうものかを提案してくことが建築だと考えていると書かれています。

そのために必要なことは「構想力」と実行力」。この二つの大切さを説いて、この本は終わっています。

若い人向けに書かれたものですが、第3の人生を踏み出そうとする私にとっても刺激のある本になりました。



2013/04/27(土) 晴れ


[ 住まいを作るとき ]
住まいを作るとき


住まいは今はほとんどが「プレカット」と呼ばれる工場生産品になりました。

わたしがこの仕事についた40年前は、まだ手仕事に時代でした。年季を重ねた大工が「手板」一枚に書かれた情報をもとにして「住まい」を作り上げました。それは「いい仕事」と評価されるものでした。「この工務店の「この大工さん」という指名をすればそれはほとんど「よい住まいが出来た」とイコールになりました。18年前に建てた私の父の最後の住まいなどは、今でもそう思います。木造の二階建てですが、今となっては断熱性能なり、遮音性能なりから言えば「かなり低い」とは思いますが、住まいとしての心地よさは持ち続けていると思います。

それの批判的総括の上に成り立っているのが、今の私の住んでいる所です。それから8年が過ぎています。まだ悪いところが表面に出てきていません。もうすぐ出てくるは思っていますが。

さて、私が経験した過去、もう20年も前になりますが、住まいを建てる時には、構造材を運んで建てはじめる前に一度下で組んで、一度ばらしそれから再度建てはじめるという「決まり」がありました。しかも下で組んだ時に束の長さなどを「わざと間違う」ということもしていました。

これは、間違うことは神様ではないのだから、人間ならだれでも間違うという考え方が根底にあったものと思います。最初に間違いましたが、あとは間違いなく完成するようにお願いするというものです。

人間は間違うものです。神ではないので間違います。間違いますが、その間違いは大きなものではく、小さなものであってほしいという願望を持ちながらお祈りして、何とか完成にこぎつけるのです。そこには、住まいにかかわる人たちが気持ちを一つにして取り組みのです。その果が「よい住まい」となるのだと思います。

そういう過程を踏むので、「住まいつくりは楽しいし、面白い」です。その意味では失敗も良い思い出です。

私も住まいをリフォームした時に、洋間の入り口のドアにちょっと変わったドアを付けました。次の年のカタログから排除されたものを付けてしまいました。いまだに家内から、「一つを除いて」満足のいく住まい、と言われています。その一つの不満が私の主張した「ドア」にあります。私もこのドアの開け閉めをするたびに「次は失敗しないぞ」と思っています。

今まで、こんな材料を使ってと思って新しいものを使ってみた結果、そのほとんどは失敗しています。15年ほどたつとその欠点ばかりが目立ちます。その度に原点に戻ってとも思いますし、新しいものに挑戦したくもなります。だんだんとその余裕がなくなっています。

昔々建築家の安藤さんが、コンクリ打ちっぱなしの住宅を作った時のコメントとして「あれは住んでいる人が偉い」といていたのを思い出しています。何せ本人は「木造住宅に住んでいた」のですから。


2013/04/26(金) 晴れ


[ 十四日会総会開かれる ]
十四日会総会開かれる


十四日会の総会がさる4月24日に開かれました。24年度の事業報告、終始報告に続けて、事業計画(案)が審議され、承認されました。さらに新役員が示され、承認されました。今年は比較的若い人を中心に進められていくことになると思います。

 さて、今年は、平成24年度予算の補正予算で新設された「木材利用ポイント制度」に話が及びました。

この制度は国の「森林・林業基本計画」において2020年度までに木材自給率50%を掲げていますが、その実現のために年々増加していく森林資源について、住宅分野なのでの利用を拡大していくことが重要とされています。こうした背景を受けて林野庁では、地域材の需要拡大の取り組みを促進し、地域産業を盛り上げる取り組みとしてはじめられました。

木材利用ポイント制度は、地域材を一定以上活用した新築住宅、内装木質化、木製品などを対象に木材利用ポイントを付与し、地域の農林水産物と交換などを行うものです。

以下、「ナイスビジネスレポート」(2013年3月1日号)によると、

木材利用ポイントの付与については、都道府県ごとに設置される協議会などの認定機関に事前に申請し、認定・登録を受けた木材・木製品製造業者、施工業者などの事業者を対象とする予定です。

また、ポイントの付与対象となる地域材は、1、都道府県などが認証された材、2、FSC、PFFC、SGECなどの認証機関によって認証された材、3、「木材・木材製品の合法性、持続的可能性のためのガイドライン」に基づいて認証された材(合法木材)が対象となる予定です。

と書かれています。

合法木材を取り扱っているお店であり、各都道府県ごとに設置される協議会などの認定機関に対して、事前に申請し、認定・登録を受けることが必要条件になっていることです。すでに合法木材などに対して「登録店」である方は、いいのですが、「これから」という方は、すぐに準備をして、登録店になっていなければなりません。

とりあえず、ここをクリアーしようという話になりました。急ぎましょう。




2013/04/25(木) 晴れ時々曇り


[ 今から考える終の棲家 ]
「今から考える終(つい)の棲み家」


大沢久子
平凡社新書


目次

プロローグ――私が「終の棲み家」を考え始めたわけ
第1章 老人ホームという選択
  1有料老人ホームという選択
  2その他のホーム・施設はどんなところか
第2章 最後まで自宅で暮らすには
  
第3章 きょうだい、他人と暮らすという選択
  1共同生活は難しい
  2グループリビングという住まい方
  3田舎に帰るという選択

第4章 よりよい老後に必要なもの
  1健康と趣味
  2お金のこと、年金のこと
エピローグ――老後を豊かに生きるために

62歳になって、本格的に終の棲家を考え始める年になりました。私の所には子供はいませんから子供と暮らすという選択肢はありません。又兄弟も妹夫婦だけですので、これも選択肢から外れます。

そこで考えられるのは老人ホームになります。一口に老人ホームといっても種類があります。併記すれば「健康型有料老人ホーム」「住宅型老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」などになります。最近では、「どういう住まいにするか、入居者が決めていくホーム」もあるそうです。

この中で一番可能性の高いのは、これは自分にとってですが、入居時は自立した生活ができ、要介護状態になれば介護をしてくれる老人ホームになるでしょう。ただし、認知症になれば「グループホーム」になるかもしれません。

それでは自宅で最期まで暮らすという選択肢は全くないのかといえば、ある程度の年まで元気でいたら、そうしたいと思っています。その条件の一つは夫婦二人で暮らせている間。また病気になっていないことです。その二つがクリアーできているうちは自宅で暮らしてみたいと思っています。年齢的には70歳ないし75歳になるでしょうか。

それでも実際に二人で暮らしていて大変だと思うことの一つに食事があります。

父親の介護の時も一番大変だったのは食事の支度でした。すでに母はなく妹がそのほとんどを担当していましたが、父は肉が嫌いだったので、魚が中心になります。さらに夜は刺身が食べたい、という希望を持っていました。希望は叶えましたが、同じものばかり食べると食べ飽きます。そこでおかずの宅配を用いましたが、「肉が嫌い」というので宅配サービスのおかずも魚ばかりになり、飽きたようです。そこで気に入ったものを買い食いするようになりました。「黄粉餅」「すあま」など一つのものが気に入るとそればかりを食べ、それに飽きると別のものを探すということになりました。大人は自分の好きなものばかり食べる傾向にあります。それで私はとりあえず好き嫌いはありません。

さて、食事のことを考えると、ご飯を作ってもらえるところに入居したいですね。たまには外食したり、自分で作るのは良いと思うのですが、いつも自分で作ると残ってしまうのでその始末が大変になります。松本という肉屋さんで聞いた話ですが、老人の方は、「とんかつ150グラム」を揚げていただいて夕食と次の日の朝に食べるそうです。このように使いまわしが出来ればよいのですが・・・

二人で食事をするにしてもおかずを余らせることはたぶんにあります。今は冷蔵庫があるので保存するには困りませんが、忘れてしまって最後には捨てることもあります。それを考えると「賄い付きがいい」です。

さらに年寄りばかりではつまらないので、若い人もいるのがいいです。幼稚園児から20代の学生さんまで幅広い方が居てくれると尚いいです。そんな希望ばかり持っています。年を取るととった分だけ色々なことが気になります。

現実はたぶんかなり違うところに落ち着くと思いますが、今はとりあえず、健康で趣味を貫きたいです。

そんなことを考えさせてくれる本です。






2013/04/24(水) 晴れ


[ 中野支部総会開かれる ]
中野支部総会、無事終了。


新東京木材中野支部総会がさる4月20日、中野駅南口「三河屋」において開催されました。審議案も滞りなく承認されました。また今年は役員改選の年に当たりますが、こちらも少しずつ若返ってきました。亀山支部長の留任を含め、今回役員になられた方々は、中野支部としても最強の布陣になったと思います。新たなアイデアを持ち寄って、中野支部のみならず組合本部にも新風を吹き込んでいただきたいと思います。

2013/04/21(日) 雨


[ 血液検査の結果 ]

血液検査の結果


三か月に一度血液検査をしています。肺がんの検査や心電図なども年に一度はするようにしています。

ここ数年、いやもう少し前になりますが、今から6年ないし8年前が一番身体も忙しく、体調も不安定な時期がありました。それが三年ほど前から落ち着きを見せていました。そして昨年秋あたりから、悪いところが少なくなってきました。血液検査の結果は「異状なし」でした。かなりホッとしています。

この調子でいきたいところです。野菜中心の食生活とストレスの少ない生活に変えたことが良かったのだと思います。

後は体力を落とさないことです。力はだいぶ落ちました。あまり重いものを担がなくなったので、足、腰には注意を払わなければいけないと感じています。

この所、新宿にあるショールームなどの見学をしています。私たちが、私が売ってきた商品の取り扱いがその割合が減っています。ショールームということもありますが、大半がキッチン、ユニットバスなど水回り商品になりました。ここが一番お金がかかります。一番お金がかかるところが「メイン」です。このあたりをもう少し勉強しておかないと置いてきぼりになります。

思えば、私が材木屋としてこの業界に入ったころは主要な商品は木材でした。それが建材になり、人件費になり、水回り商品に移行してきました。日々進化する商品についての知識を蓄えておかないといけません。周期的に「ショールーム回り」は必要かと思います。

今から二十数年前に中野に「十四日会」が出来た時に、「パソコンを習う」「業界紙を読む」「現状を知る」という大まかなやるべきことを考えて進んできましたが、自分が売るものは大きく変化はいましたが、その方向は今でも必要かと思います。

若くて元気のある方が、引っ張っていくのが良いと思います。何か落ちこぼしがあればホローはできる年齢になったと自分自身では思っています。



2013/04/19(金) 晴れ


[ 或る話 ]
最近自社ビルを建てる予定の大工さんが居ます。7階建ての建物ですが、当初は自分で内装をしようと考えていましたが、あきらめて、請け負った会社に全部お任せすることになりました。理由は、資材の購入価格でした。

ビル建築をするにしても人手の部分で差を出すことは難しいとのことでした。しかし材料の部分や一番金のかかる「キッチンやトイレ、ユニットバス」など水回りの材料は数をこなす所ほど安く購入できます。数がまとまれば安いものになります。それを考えると自分で行わずに元請け会社にお任せした方が結果的に安いものになる、とのことでした。

建築金額の総額を落とすためには、「自分が手を出すのをあきらめた」と話してくれました。確かに、と思うところがあります。私も同様になりました。自分が出ていける場面はもう少し違うところにあるし、そういう余裕のある処になるのだと思っています。





2013/04/18(木) 晴れ


[ クローズアップ現代 ]
クローズアップ現代


4月18日のNHKクローズアップ現代では、安藤直人(東大教授)が出演され都市部の大型木造建築物についての番組が放映されます。全木連の細貝企画部部長さんからの連絡メールが入りました。

それによると(以下細貝さんのメールから)
1000uを超えるオフィスビルやショッピングセンター、5階建て集合住宅…。日本で半世紀以上、建設されていなかった都市部の大型木造建築物が、今年、相次いで完成する。かつて戦争や自然災害で多くの木造家屋が焼失した経験から、国は1950年代に都市部の大型木造の建築を禁止。それが近年、耐火・耐震性能等が急速に高まったため、建築が進んでいるのだ。背景には木材がCO2を固定化する環境先端素材として見直され、2010年に公共建築物の木造化を推進する法律が制定されるなどの林業振興政策の転換がある。歴史の空白が生んだ人材やノウハウの不足を乗り越え、地域資源を活かして新たな木の文化を復活させようとする現場の模索を伝える。
が放映されます。番組HPの放送予定 
こちらから
時間のある方は見てください。



2013/04/17(水) 晴れ


[ 我が家もそろそろメンテナンスが必要です。 ]
もうそろそろメンテナンスが必要です。

住宅産業協議会が出している「住まいのメンテナンススケジュール」によると。新築住宅の構造体・屋根・外壁は10年ごとの点検を目安にしています。

我が家はマンションリフォームをしてから8年経ちますので、そろそろ点検と修理の年代に入りました。まず危ないのは給湯器です。続いてIHコンロです。給湯器が20万円、IHコンロが15万円くらいかかるでしょうか。このあたりは待ったなしですから、これくらいの金額は何時も用意しておかなければなりません。

今のところ、洗面化粧台もトイレの便器や温水暖房便座なども壊れることなく来ています。部品交換もありません。ユニットバスは細かな汚れが出てきたので、先日洗剤等を使って洗いました。

杉の床板も壁材も今の所直す段階ではありません。ただ、蛍光灯の電球交換が始まっています。また、建具を当時の松下電工の商品を用いましたが、そのドア枠の内、一か所が曲がってきました。そのため、隣の部屋の明かりが漏れ始めています。本物の木の所は良いのですが、厚さ25ミリ程度の枠ではどちらかに引っ張られて曲がってしまいました。地震なども関係しているかもしれませんが既製品と呼ばれる枠材では10年といえば修理や交換をする時期に入ったのかもしれません。

さて、姪夫婦が最近住まいを買い求めました。少しだけ問い合わせがありましたが、二人で決めていたらしくて、ほとんど決まってから連絡がありました。まだ見に行っていませんが、10年間は大丈夫でしょう。それを過ぎたころから弱いところから悪くなってきます。屋根などが長持ちする素材でできていればいいなと思っています。



2013/04/16(火) 晴れ


[ お伊勢参りから南紀の旅 ]
お伊勢参りから南紀の旅



4月7日から9日までの2泊3日で、「お伊勢参りから南紀の旅」に行ってきました。ツアーの中でしたので、普段行けない所に行くことが出来ました。このあたりには、東京から行くには、ちょっと遠すぎるのです。20年くらい前にも南紀に行きましたが、その時も駆け足だったことを覚えています。


まずは、伊勢の外宮と内宮へ。この写真は外宮です。

遷宮の年です。新しいお宮も奥に見えました。


そのあと、「おはらい町」で赤福をいただきました。



翌日、瀞峡でジェット船に乗り



那智の滝へ。



途中熊野古道も少し歩きました。


お泊りは勝浦温泉の「ホテル浦島」。「忘帰洞」という海に面した洞窟風呂が有名です。





3日目には、熊野本宮にお参りし、

この階段を上がりきったところにお宮があります。


さる2011年8月の台風12号での被害状況です。右上から二枚目の写真はこの前の写真の反対側から、つまり上からの写真になります。

谷瀬のつり橋を渡って

長さ297メートル。高さ54メートルのつり橋は自然の風も手伝い迫力がありました。でもあまり揺れないようになっています。


高野山にお参りして帰ってきました。高野山ではまだ桜は咲いていませんでした。(この2日前には雪交じりの雨が降ったそうです)




桜はまだでした。


2013/04/13(土) 晴れ


[ 邪馬台国と大和朝廷 ]
邪馬台国と大和朝廷


武光誠
平凡社新書

目次
はじめに
第1章 現代の邪馬台国論争と大和朝廷
第2章 大和か九州か
第3章 考古学からの邪馬台国研究
第4章 「魏志倭人伝」をこう読む
第5章 あいつぐ新発見と九州説
第6章 黒塚古墳と大和説
第7章 邪馬台国はどんな国か
第8章 卑弥呼は誰か
第9章 大和朝廷誕生の地・纏向
第10章 大和朝廷の歴史の中の邪馬台国
第11章 邪馬台国の時代と日本統一
「魏志倭人伝」訓読文



題名通り、「邪馬台国」と「大和朝廷」の関係をわかりやすく解説した本です。買い求めたのは今から4年くらい前ですが、本棚に眠っていました。何気なく寝る前に読んでいたのですが、論理の展開の仕方がスムーズで一気に読み進んでしまいました。

「邪馬台国」には大きくいって九州説、大和説それに邪馬台国東遷説があります。

著者は「邪馬台国」は九州の筑紫川流域説ですが、魏志倭人伝の記述や魏志の東夷伝自体の検討などを重ねて結論を導き出しています。入門書というよりは資料の利用も適宜で詳しいので、お勧めできる本です。

邪馬台国を大和の地に持ってくるのは、魏志倭人伝自体を読み替えなければならないので、無理があります。邪馬台国の時代と大和朝廷ができる時代のタイムラグは少ないので大和を主張する方も多いですが、風俗や習慣の違いなどから考えると九州説が有力だと思います。

ただ、九州にあっただろう邪馬台国は現在では痕跡が見つかりません。佐賀県の吉野ケ里遺跡以上の発見がないと実証されるのは難しいでしょうが、読み進めば進むほど著者の意見に引き込まれていきます。無理なく魏志倭人伝を読み込んでいる結果だと思います。日本古代史を正統派的に学んできた人だと読みながら思いました。

著者のほかの本も読んでみたいと思いました。




2013/04/06(土) 雨


[ 4月になりました。 ]
4月になりました。

早いもので4月も5日になりました。
2日や3日は花散らしの雨が降りました。寒かったですね。花冷えというのでしょうか。

5日は穏やかな天気ですが、6日からまた崩れるそうです。1年前のこの時期にも風の強い日がありました。今建て直しているアパートの扉や壁に張っていた波板が破損しました。飛んでしまうほどではありませんでしたが、それ以上被害が出ないように紐でくくりつけたりしました。

あれから1年。このところ毎日無計画に過ごしています。やらなくてはならないことはたくさんありますが、やる気が出ません。よく言えば燃え尽き症候群です。

そこであんまり考えないで済むことをしています。例えば封筒の宛名書き。プリンターを使ってもいいのですが、5名分なので手書きにしました。中に入れる手紙の文面を考えています。こちらは考える仕事なので、進みません。

2週間前に人差し指に入った棘がやっと下から浮き上がってきました。あと1日で取れると思います。これがあるだけでずーっと違和感がありました。すっきりすると思います。

さて、4月1日から「木材利用ポイント」が始まりましたね。木材の需要喚起策として作られたものですが、単年度事業でもあり、対象となる「地域材」の規定などこれから課題も多いですが、周知されて少しでも木材利用に貢献できるとよいですね。


2013/04/05(金) 晴れ


( 2013/05 ← 2013/04 → 2013/03 )


[ 管理者:大野満生 ]


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