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うそとまこと
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うそとまこと
「歴史家の嘘と真」というのが誰かの本の中にあったと思います。たしか福沢諭吉の「福翁自伝」を題材として「自伝は自分に都合のよい言葉ばかり書くので、注意深く読んでいかないと、嘘と真を見分けることはできない」といった内容だったと思います。
仮に私は自伝を書くとしても、やはり自分に都合のよい所はページ数もたっぷりとり、都合の悪い所は触れないか、または触れても一、二行になるでしょう。自伝はそういうものだと思って読んでください。
また日常生活の部分は確かに単調で、同じことの繰り返し多く、文章として残すということになると、字数が足りなくなります。その反対に、どこかへ行ったとか、特別な誰かに会ったとかいうことになると書くことが増えて沢山書くことが出来ます。
どう見分けるかは、読む人の力です。
木材の善し悪しを見分ける力と同じです。杉でも桧でも赤松でもよいものは良いものとして把握しておいてください。それには数多くの仕事をすることです。沢山木材自体を見ることです。目のつんだ年輪を重ねたものには木材自体から発するオーラがあります。木は見える所に使えないとその良さは半減以下になります。木材は見える所に使いたいですね。
2010/08/31(火)
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