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うまい人は慎重
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うまい人は慎重
自動カンナで加工をしていて、加工機を痛めてしまいました。105角を削っていた時のことです。一本の柱のサイズを測って、その大きさで削り始めたら、一本ばかデカイノガあって、あわててスイッチを切りましたが、加工機を痛めてしまいました。集成材だったので同じサイズだとばかり思いこんで、加工し始めたのが間違いでした。
大工さんでもうまい人は慎重です。全部頭に入れてからは大胆です。
大工さんにも癖があって、自分の機械を使う時には丁寧ですが、人のものだとぞんざいになる方がいます。そういう人の仕事はレベルとしては決して高い所を自分が要求していません。人の機械でも慎重に使ってくれる人なら、どんな仕事をさせても安心です。大工さんが手仕事をする機会は日々減っていますが、人それぞれにやり方があり、うまい下手、早い遅いなど特徴があります。
大工さんが見積もりをするとき、その現場に居れば、自分が大工仕事を行えば、たとえば10日かかるとすると、職人さんが行えば14日くらいかな、という風に見積もります。新築であってもリフォームであっても現場は生き物ですから、それぞれに癖があります。思わぬところで手間を食ったり、どうやってまとめたらよいのか悩んでしまうことさえあります。そのあたりを加味して見積もります。慣れている人なら大抵その範囲の日数で終わります。最近ではその頭になる人の数が減ってしまいました。大工と共に生きていた材木屋は、あてになる職人さんの数が減った分だけ、小さくなっています。職人をリードしていける所しか、光明が見いだせないと思うこの頃です。
2009/07/30(木)
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