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仕事のやり方が大きく変わる
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仕事のやり方が大きく変わる
ここの所、木造の新築は話が少しあるだけで現実になりません。代わって多いのがリフォームです。アパートの改修やマンションリフォームが大部分になりました。おかげさまで6月は忙しく過ごさせていただきました。その中で使用される木材や建材はほとんど同じものになりました。少ない品種で同じようなものを作ることになっています。従ってよく使われるものだけが売れ筋になります。
さて、その売れ筋商品、赤松の30ミリ×40ミリ、20ミリ×40ミリ、栂材の36ミリ×45ミリ、耐火ボード、12ミリラーチ合板、20ミリのパーティクルボード、一番安いフロアー、などですが、そこが危機的なのです。赤松はロシアから丸太の輸入がなくなります。ラーチ合板も同じ理由で少なくなります。一番安いフロアーももうからないので値上げされます。パーティクルボードにいたっては原料であるチップが少なくて品薄が始まりました。断熱材など石油で出来るものは値段が上がりました。配送費ももちろん高くなっています。蝶番を2セット建具屋さんに直送を頼んだら、3000円かかってしまいました。それはともかくとして、今掲げたものをどこかでストップされると仕事が成り立たなくなりました。
仕事が少ないまま平均的に推移すれば問題は発生しないと思いますが、現実には石油や穀物のように投機の対象になるか、気がついたときには品物が手に入らなくなっているか、今年の後半は読めなくなっています。
世界で一番安い木になってしまった「杉」を使うことになるかもしれませんが、今の工法の中では杉は使いづらい木材になっています。「杉」を使うことになると仕事のやり方を変えないとクレームの付きやすい住宅が生まれるかもしれません。
とは云うものの宅配便もリヤカーで配達する時代です。私の祖父はリヤカーで電話帳を配達していました。50年も前ですが・・・かなり昔に戻った気がします。
日本人も自分に見合った生活のテンポに戻っても良いと思います。このところ二十年前、三十年前に作っていた住まいの方が高いレベルにあった気がしています。今の住宅は技を使う所が少なくなっているからかもしれません。機械の使い方は上手くなっても、手仕事の部分でどれだけ成長しているのか、手仕事の仕事が来た時にばれてしまいます。志がだんだん低くなっていますが、もう少し頑張ってみたいと思います。
2008/06/27(金)
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