[ホームへ] [他の月を見る]


時々更新mn日記

( 2007/12 ← 2007/11 → 2007/10 )


[ ラワン材で階段を ]
ラワン材で階段を


ラワン材で階段を作るという見積もりが入りました。
ラワン材は一昔前なら木材市場にたくさんありましたが、ここ数年で珍しいものになりました。良材が少ない、長さが4200cmより長いものが少ない、45ミリより厚いものがそろわないなど、欲しいサイズが手に入りにくくなりました。普通の窓枠やドア枠などに使うのには問題なく材料がそろいますが、階段となると側板は長さが長いものが必要です。段板は厚いものを使うかもしれません。蹴込板は昔なら12ミリ厚のものです。

さて話を戻して見積もりは、俗に鉄砲階段と云われる真っ直ぐなもので、側板の長さは4500cm、段板の厚みは34ミリを削ったもの、蹴込板はベニヤ板でよいとのことでした。ラワンの所の見積もりを細田木材工業に出しました。その結果、メラピー材ならとれるという答えが返ってきました。

そこでお客さんにその旨を伝えました。それに付け加えてお客さんである大工さんがご自身で削るのか、それとも加工まで頼まれた場合の金額も出してみました。さらにタモの集成材にした場合、いくらくらいになるかも見積もりのうちに入れておきました。

さてさて、見積もりがラワン材でないなら、階段のプレカットを第一に考えて、そのように見積もりをするのですが、集成材ではなく、無垢の木材にこだわったようなのでお客さんの要望に沿った形で進めてみました。仕事が決まるかどうかわかりませんが、材料がすぐ手に入り、加工できる人がいて、仕事がよどみなく進んでいく時代は過ぎようとしています。何を第一に考えるかで仕事の進め方も変えないといけませんね。

2007/11/29(木) 曇り


[ 恵那では ]
恵那では

恵那では天気に恵まれ、気持ちの良い日を過ごしました。
私が材木屋だということは参加された方々もご存じの人も多く、「景気はどうですか」などと聞かれ、それなりに答えたのですが、案外現在の改正建築基準法がもたらした問題を知っている人が少なく、びっくりしました。
まあ、これから住まいを建てようとしていたり、現在建築中などという方には「やきもき」する話ですが、そういう立場にいなければ、関心が薄いのは仕方のないことです。私も世間的なことで知らないことが多いものですから。

そうはいっても、この問題はだんだんと深刻化しています。まず仕事が止まってしまったために競争力のないメーカーは、つぶれ始めています。次に建材メーカーも減産を強いられ、中間決算では赤字を計上したところが増えています。またベニヤ類は値段が下がった分荷動きが出ています。次に木材市場などでも木材の動きが悪くなっています。良材は量が少ない関係で値上がり気味ですが、Bクラス以下の材料の動きが悪く、ここをさばかないと問屋さんはやっていけないので投げ売りに近いところが出ると思います。木材店では、新築需要のあるところは少なく、リフォームで売り上げをカバーしています。これもなかなか纏まったものを取れずにいるのではないでしょうか。次に私たちのお客さんですが、仕事があったり、なかったりといった状態で、かなり経営が厳しくなっているように思います。12月10日まではあるけど、それ以降がないなどと言っている方もいます。このようになってきたので支払いが溜まって来始めました。売上が少なくなり、また仕事が平均していないので、毎月固定的に出るものを差し引くと支払いに回せるものが減っているためです。(と思います)

改正建築基準法の影響は夏明けぐらいから出始め、11月になって私たち末端まで来ました。このままの状態で今年は終わるのでしょうか。

2007/11/28(水) 晴れ


[ 恵那行 ]
恵那行

同人誌仲間の集まりで、恵那まで行ってきました。
恵那と聞いて何を想像しますか。あるいは恵那がどこだかわかるでしょうか。恵那は岐阜県にあります。中山道の大井宿の一帯です。中山道69次と云えば安藤広重ですが、その広重美術館もあり、そこも見学してきました。この風景画も広重だけが描いたものだと思っていましたら、今ひとり英泉なる人の手で書かれたものと広重が描いたものを合わせて69次分あることがわかりました。また、大井宿の一つ江戸寄りの中津川を描いたものには晴れの日と雨の中津川を描いた二種類が存在することなど改めて知りました。版画ですから、色の作り方や摺り手の腕前でかなり違う作品になる面白さも感じてきました。ここら辺りはウッドライクマツムラの社長さんに任せた方が良いですね。

さて、今夜の宿は民宿藤太郎。ここに21人が集まりました。集まるのは今度で三回目になりますが、その度に新しい方が増え、盛況になります。半分以上の方と初対面。しかし、同じ「旅想」仲間として一夜を共にしました。

翌日も恵那峡の見学や岩村城下へ。後者は山城として有名なところで、また女城主、佐藤一斎、下田歌子、棚田などのキーワードで表現される所です。静かな街で「カステラ」を買い、「結」という所でお蕎麦をいただき、昔懐かしい農村風景を楽しみながらここを後にしました。米田夫妻に車で案内していただきましたので。短い時間にこれだけ回ることができました。感謝。感謝。

恵那を後にしたのち、名古屋へ出て新幹線で帰路に着きました。


全員集合

展望台に上がりました。

最後に広重美術館で版画に挑戦。自作です。
大井宿はこんな感じに仕上がりました。




2007/11/26(月) 晴れ


[ 珍しい材料 ]
珍しい材料


取り立てて珍しい材料ではないのだけれど、ここ十年で使われなくなった材料は沢山あります。
先ず、新築住宅はプレカット加工になりました。手刻みと呼ばれ、材木屋の下小屋で材料を墨付けし、刻んで、それから現場へ運んで上棟という流れが、設計図面を工場に持って行き、そこで加工されたものが現場へ運ばれて建てられるという風に変わりました。住宅の低価格化に伴い、外観は総2階。住まいは洋風化して柱を見せる住まいから見せない住まいへ変わりました。
この結果、新壁用の柱が売れなくなりました。貫や胴縁も使われなくなりました。和室用の造作材と云われる敷居、鴨居、廻り縁、寄せ、長押、和室天井材、それに床の間材などもはじかれてしまいました。
屋根材も下地の垂木は大きくなりましたが、(36*45から45*60という風に)屋根材は瓦からコロニアルや最近ではガルバニューム鋼板などへ移行しています。その結果、野地板も杉の4分板と呼ばれるものからベニヤに変わりました。
使われなくなった材料は当然のようにわが社の在庫品から消えつつあります。先ほどあげたものもほとんどなくなってしまいました。
昨日のことですが、瓦屋根の下地に使った「キズリ」が欲しいという注文が来ました。「十年前なら、その辺に転がっていたのですが、もうほとんど自分の記憶にもなく、どうしようかと考えていたら、もう少し暑いものならあったはずだと思い、それを削ったもので代用してもらいました。
昔はよく使ったものでも、もはやその存在すら危ぶまれているものがたくさんあります。そういうものに関して、先ず記録に留めておく必要があると思います。つくば緑友会のホームページをご覧ください。news1には最近本になった「季のある住まい」の紹介があり、そこには今話したような情報が一杯住まっています。


2007/11/22(木) 晴れ


[ 引き落とし ]
引き落とし

カード社会が本格的に始動し始めています。私にしても10枚くらいカードがあります。銀行系が多いですが、スイカなども持ち始め、チャージし忘れて引き落としされるようになってから、チャージすることを忘れて、いつも引き落としになりました。この結果、銀行の預金残高が減る一方です。電子マネーなどという言葉に騙されてはなりません。
ただでさえ、税金や保険料、電話料、電気、ガス、水道など公共料金がひかれていますので、残高には注意が必要です。
年に一回引かれるものと年二回のもの。三か月に一度のものや毎月のもの。あるいは使った時にだけ落ちるもの。いろいろなタイプがありますね。毎月同じ金額のものは良いのですが、使ったのを忘れている時や4月、10月など自然と引き落とされてしまうものなど、金額が大きいので特に注意深くなります。
まだ自分の年がぼけるほどではないと思っているので今はいいですが、もう少し年をとると、カードも減らし、引き落とされるものも限定していかないと思い始めました。人生も縮小モードに突入です。

2007/11/20(火) 曇り


[ 建築基準法改正の影響 ]
建築基準法の改正の影響

建築基準法の改正から早いもので4ヶ月が過ぎようとしています。依然として新築住宅の建築工事が急減したままで、大工・工務店も仕事が少ない状態が続いています。先ほど二年ぶりに来たお客さんによると、従来建売などの仕事をしていた大工さんが、そういう仕事がないので一般の改造仕事に流れてきている。その影響で押し出されるようにとれる仕事がなくなってきているとのこと。もう60歳になるから焦りはしないけど、ここの所ずーっと「常用」だった、とのこと。
車も一台にしたとのこと。
そういえば二トン車クラスを持っているお客さんがここへきて減り、また二台あった車を一台に減らすなど目に見える形で縮小している。これも大きく言えば改正基準法の影響なのだろうか。
今年の年末は怖い。


2007/11/16(金) 晴れ


[ 電話のかかり方に変化 ]
電話のかかり方に変化

ここ数カ月で電話をいただく方に変化があります。
それまでは携帯電話に直接かけてくる方が多かったのですが、ここへきて会社にかけてこられる方が増えています。
一年くらい前だと、証券会社やお金を貸してくれるところなり、マンション買いませんか、などが多かったのですが、最近はお客さんからのものが増えています。
この理由は何か、と妻と話したのですが、事務所にいた方が答えてもらいやすい話が多いからではないかと言われました。
まず、単価の問い合わせが増えました。次にカタログやサンプルがほしいという話。続いて商品を頼んだ時の納期などです。特に納期は色やランクによって問屋さんに在庫のないものも多く、欠品なども警戒しなくてはならないので気をつけています。
工務店さんの側も仕事をきめると、今度はお客さんからすぐにとりかかってほしい、何時いつまでに仕上げてほしいなどと言われるためでもあると思います。
このため、注文があると、すぐに発注するようにしています。

2007/11/15(木) 晴れ


[ 良いお客さん ]
良いお客さん

70歳を過ぎたお客さんと話をしていて、おもしろいことを言われました。
「買ってくれる方がお客さんではなく、お金を持ってきたくれた人がお客さんだ」
というのです。
この方は支払いがきちっとしていて、万が一遅れそうになると前もっていつくらいになるとか、今度の仕事は終わらないとお金がもらえないけどそれでも良ければ、仕事を取ってみる」とか言ってくれるのです。
今年は仕事は順調に推移していたかに見えて、ここへきてかなり落ち込んでいると思います。6月の建築基準法改正に伴う混乱なども大きな要因だと思いますが、ここへきて閑な工務店が増えています。店舗の仕事も減っていますし、何よりも勢いが感じられません。仕事を抱えているところはあまり変動なく仕事をこなしていますが、そうでないところは一か月仕事をして一か月休むようなペースです。また木工事がなく、工務店自体に仕事があってもわが社には「関係ない」というのもあります。そうなってくると与信の心配が出てきます。昨日も一週間くらい支払いが遅れそうだけど「いいですか」というお話がありました。こういう方は心配ないのですが、黙って支払わない人も出てきました。年末にかけて気をつけないといけませんね。
2007/11/13(火) 晴れ


[ 勉強会 ]
勉強会

11月10日は十四日会の勉強会で汐留にある松下電工のショールーム並びに新木場にある細田木材工業に行ってきました。
前者は4,5年前に一度訪れたことがありましたが、その時と比べても一段と水回りが充実し、またリフォーム需要をにらんで主婦をターゲットにしたものが増えたように思えました。全自動トイレ「アラウーノ」やユニットバス、洗面化粧台、エアコンなどで掃除が楽な商品がたくさん展示してありました。またシステムキッチンはIHクッキングヒーターが一押しのようです。このショールームまでお施主さんを連れてくることができれば、現物を確かめることができるので商品の決定率が上がるとここと。また、お施主さんは幾度か訪れるうちにランクの高いものを選んで行く傾向にあることも案内して下さった電工の社員の方が話されていました。そういえばこの夏の仕事でシステムキッチンのランクが上がったものがありました。女の方はお金をかけるところを心得ていて、別予算を出してくれます。
さて、12月の新商品の情報を得、また我々が売れるものを獲得してここを後にしました。
次に訪れたのは細田木材工業です。ここは十四日会としても3回目です。初めに訪れた頃はもう十年ほど前になるかと思いますが、まだ床の間材や無垢のフロアーを取り扱っており、加工に手を出したばかりだったと思いますが、次に訪れた時には人工乾燥機を導入し、木材の加工も本格化していました。また、ウッドデッキ材の在庫が増えていたと思います。それが今度はそれらに加えて木材の不燃処理の機械を入れていました。この機械は都内では此処細田木材工業だけなので見学する業者が絶えないとのことでした。新しいものにチャレンジする姿はすばらしいものがあります。不燃処理された木材はもとのものよりかなり重くなっており薬剤が注入されていることがわかります。また時間とお金がかかるので公共施設や店舗などに用いられるようですが、こういう仕事を行ってくれるところが身近にあると心強くなります。
ここを後にすると今度は同じく新木場にあるジャパン建材の本社ビルの4階にある「木材・合板博物館」へ。ここの館長さんである岡野健さんにご案内していただきました。木を知るコーナーや合板ができるまでなどを見てきました。ここは10月20日から開設しているとのこと、出来たて、でした。
朝から夕方まで、有意義な一日でした。


松下電工汐留ショールームです。ぜひ一度は訪れてください。


木材・合板博物館は新木場タワーの4階です。

2007/11/12(月) 晴れ


[ 欠品 ]
欠品

設計段階での耐震偽装に始まり、耐火性能偽装や施工ミスまで、お騒がせ続きの業界ですが、わが社のレベルでも建材メーカーの品物に欠品が始まっています。毎年夏休みの時期や年末によくあることですが、作っている量が減っているためなのか、見積もりの段階で納期も確認しながら仕事をきめているつもりですが、いざ発注してみると納期が十日先や一か月待ち、などと出てきます。あわてて担当者に電話して事態の収拾を図りますが、見積もりから発注まで二日ないし三日ずれることで品物がありませんという答えが二件ありました。
初めのものは建具の敷居材で代替品を納入しましたが、あとのものは床材で色がダーク色。個性的なものなのでどうしようか迷っています。担当者に何回も問い合わせをして出てきた結論が「納期一か月後」「なんで」と担当者に聞いたら、「品物を押さえられたため、こちらまで回ってこないとのこと」どうするか思案しているところです。
朝から夕方までこの仕事に振り回された一日でした。

2007/11/08(木) 晴れ


[ 11月になって ]
11月になって

10月の末から、住宅着工戸数の低下に関して新聞やテレビで取り上げられるようになってきました。7月、8月、9月と2から4割減が当たり前の世界に入っています。こうなってくると年末から期末にかけての資金繰りの厳しいところが出てくると思います。
自分の会社を見てもお客さんの仕事量が減ってきています。先ずまとまった仕事が少ないうえに、一か月仕事があると次の一か月仕事がない、という状況が続いています。11月に入ってから単発の仕事が少しずつ出てきましたが、今度は今まで以上に単価が厳しくなってきました。建材メーカーが値上げをした後だけにお客さんの方も単価の問い合わせを今まで以上に要求してきます。こちらもどこの問屋を通すと安いのか、細かいものでもいちいち見積もりを取るようにしています。この仕事が意外と時間がかかります。建材メーカーの品物は色や品物のランクによって仕入れ値に差が出ていますので、怠ることはできません。右から左に仕事が進まないということは、利益率がほしくなりますね。


2007/11/07(水) 晴れ


( 2007/12 ← 2007/11 → 2007/10 )


[ 管理者:大野満生 ]


- CGI-Island -

Thanks to CGI-StaTion & 手作りCandy