[
安全性が蔑ろにされている
]
|
安全性が蔑ろにされている
今年一年を振り返る時期になりました。 この一年を表す言葉として「経済性」があります。利益優先で物事が決まっていく時代ですが、この危険性が表れた一年だったかと思います。この経済性よりも優先しなくてはいけないことは「安全性」です。
来年はこの言葉を大事にして物事を考えていきたいと思います。
耐震偽造マンションを買われた方はお気の毒ですが、マンションの販売価格と平米数を冷静に判断すれば、なぜこんなに安く売られているかに気がついたはずです。
さて、私どもの商売もこの一年間で縮小を強いられています。「良いものをそこそこの値段で売っている」からです。木材販売の利益率も大量に売れば売るほど、下がる傾向にあります。建材や水回りの商品などは消費税程度の利益率しかないものがほとんどになりました。「物を売る」物販という場面だけでは商売にならなくなりました。
その一方で、「本物の木材を売る」方は伸びています。消費者は本物の木材を欲しています。その課題の答えられるところだけが材木屋として残るのかもしれません。その意味では人間に害を与えることのない安全性の高い木材をより多くの方々に使って頂けるように努力していきたいと思います。
先日、ある方からお電話をいただきました。今年の3月頃に住まいを建て始めていた方ですが、床材に桜の無垢材が欲しいといわれて紹介したことのある方でした。建築上の関係から鉄筋の3階建ての住まいになりましたが、床が綺麗に仕上がったことを話していただきました。また「以前住んでいた木造の住まいの方が良かった」とも言っておられました。
人間は木に囲まれていると落ち着くのだと思います。
今年もあと数日です。来年はもっと良い年にしたいと思います。皆さんも良いお年を・・・
2005/12/30(金)
|
|