[ホームへ] [他の月を見る]


時々更新mn日記

( 2005/08 ← 2005/07 → 2005/06 )


[ クーラーが新しくなりました。 ]
クーラーが新しくなりました。



事務所のクーラーが壊れてしまい、買い換えました。正式に言うと買ってもらいました。おかげで快適に事務所で過ごしています。それまでのものは20年以上前のもので、長く使うことが出来ました。

さて、クーラーが住まいにきた日を覚えていますか。我が家では多分30年程前になると思います。値段は当時で20万円以上したと思います。現在よりも景気が良かったのでしょう。電化製品はラジオ、テレビ、電話に始まり、洗濯機、冷蔵庫、掃除機、そしてエアコンの順番で入りました。事務所にエアコンが入る頃になるとFAX、コピー機、パソコン、携帯電話と進展してきました。

今では携帯電話がないと商売も生活も出来なくなってしまいました。これが一番便利ですね。

話を元に戻すとクーラーは一旦入れ始めると、なかなか切って窓を開けたいと思わなくなりますね。まして昼間はつけっぱなしになっています。お店ではこんな状態ですが、住まいでは窓を開けて自然の風を入れることが多くなりました。というのも南側のベランダでは簾をつけたところは日差しが柔らかくなっていますし、つけていないところでもヒノキのスノコを敷いて照り返しの日差しを弱くしています。家庭菜園も行っていますので、ツル状のキュウリなどの葉っぱを経た空気は一味違います。「高原にいる」とまでは言いませんが木々や緑を経た自然の風の恩恵を受けながら過ごしています。

窓を開けられない所では、やはりクーラーになるのでしょうか。今年の東京の夏は湿気が多いように感じています。



2005/07/30(土) 晴れ


[ 中野市場記念市 ]
中野市場記念市


7月28日は新東京木材商業協同組合の中野市場で第82回昭和会記念市が開かれました。途中から参加しましたが、入場者数は昨年よりも3割減。少なくなりました。暑さのせいもありましたが、基本は仕事を抱えている所が少ないということになるのではないでしょうか。売れていくものは赤松や栂類です。材木屋としては桧を売らないといけないと思いますが、なかなか桧を使う仕事は少なくなりました。

桧はご存知のように削ったり刻んだりするといい香りが出てきます。ところが最近では、この削ったり切ったりする作業をしなくなりました。かといって前もって削っていたのではいざ使う時に狂ってしまったりするので使う時に加工するのが一番良いと思いますが、この作業をする人は極端に少なくなりました。このため我が社にしても桧材の在庫品は減っています。

ところで、今月初めから行っていた新宿のリフォーム工事が終盤を迎えています。床を壊し、柱を幾本か抜いて、梁を入れ、床を貼り壁に杉板を加工して張りました。天井は耐火ボードでした。材料は私の所からだけでないので、全体が良く分かりませんが、下地材+造作材の部分は受け持ちました。初めに三ケ所の枠材を頼まれ、それが二ヶ所増え、さらに一ヶ所増えました。あと残っているのは我が社の関係では風呂場のスノコだけです。次から次へと少しずつ追加になっていきました。こんなにだらだらとした仕事でよいのかな、と疑問に持つほどです。請けた方に聞けば、施主さんの意向は大体決まっているのだけれど、最終的になかなか決まらない、とのこと。変更が多いようです。そのため追加、追加になっています。

リフォーム仕事の難しさは必ず追加工事が出ることです。追加されると例えば枠材が一ヶ所増えただけでも、材料の手配に始まり、大工の手配、クロス屋やペンキ屋さんのそれなど「絡み」が出てきます。そこの部分だけに対して人間を手配しなければなりません。初めに分かっていれば材料の手配も一括でできるし、大工さんも改めて手配しなくてすみます。ずばり安くすみます。それが後から後からとなると高くなります。この追加の部分を「どのように請求するのだろうか」と今度の仕事を見ていて思うのです。通常工事をしていると20日間大工さんが出入りする仕事は目安として400万円くらいかかります。40日なら800万円。一日にすると、20万円くらいです。もちろんあくまでも目安ですが・・・

お客さんの言うことを聞かなければ仕事が纏まりませんし、言うことだけを聞いてたならドンドン高くなってしまします。お客さんと大工さんの信頼関係が確立していない仕事は不安に満ちたものです。それでも私どもが信頼できる大工さんは仕事を纏めてしまうので、「大工の力は偉大なり」と感じることはよくあります。



2005/07/28(木) 晴れ


[ 昔の見積 ]
昔の見積


新築の仕事が無く、リフォームばかりになりました。材木店でもリフォームの専門業者として仕事を確保し、その先に「木材を見える所に使う」という方針に転換したところがあると聞きます。先ず仕事を確保し、生活を安定させようというというものです。新築の話があれば大工さんに紹介すればよいのですし、自分で請けても他の材木店に請けていただいても構わないでしょう。

さて、最近は建坪50坪などという邸宅はなくなりました。20坪から30坪の住まいをビルダーが建てている時代になりました。ふた昔前はそういうものは皆大工さんが建てていました。もちろん50坪の邸宅もそうです。大工が間取りの図面を「手板」に書き込み、それに高さの情報である「矩ばかり図」があれば、住まいが建ったのです。大工が主体になった住まいには風情があります。

木造軸組工法で建てられたものはその軸組みが見える事が大事でした。柱が見え、梁が見える、そのことが人間に及ぼす影響は安心感。土台をまわし、柱を建て、梁が乗り、棟が上がり、屋根が出来ていく・・「建前」は見ていても感動を呼ぶものです。これはツーバーフォーの建物では味わえないものだと思います。この木組みに使う木材を昔の大工は1本1本数えて、数を拾って材木屋に単価を入れて下さいと、言ってきたものでした。

ところがいつしか、仕事を取る方は、「平米単価材工でいくら」といった見積の仕方になり、図面を置いていって「いくらくらい掛かるだろうか」とか「木拾いしておいて」に変わりました。まして「プレカット」が主流になると図面の情報は宝物であり、それを誰が一番早く掴むかで、仕事を取れるかとれないかの分かれ道になります。基礎も構造材もサッシもサイディングも新建材も必要な枚数は出して、積算してくれます。

こうなると図面を書けるということが必要な条件になりました。二級建築士を持つ大工や材木屋の出番です。あるいは設計事務所の先生の力が大きくなったのです。設計力は大切です。それでも「絵に書いたものは所詮絵」であり、実際に仕上がったものとは違います。耐火ボードといって壁や天井に貼る下地材の材料がありますが、例えばクロスで仕上げるとしてリフォーム屋さんが貼ったのと大工さんが貼ったのとでは違います。それはクロスを実際に張る人が違いが分かるのです。いい絵が書けてよい大工に出会うことが住まいつくりの一番基本の大事なことだと思います。良い大工さんに出会えたければ材木店を訪ねるのが良いでしょう。




2005/07/25(月) 晴れ


[ 柱について ]
柱について

管柱の太さは一般の木造住宅では、105ミリ角か、120ミリ角が標準だと思います。木造三階建ての場合は120ミリ角(以上)になります。このくらいの太さがあれば十分だと思います。ただし、120ミリ角を用いる場合はモジュールに注意を向ける必要があります。910ミリ(3尺)を基本とする単位でドアなどの開口部が狭くなります。950ミリないしメーターモジュールにするのがよいと思います。

木の種類に関しては、桧、杉、栂などの無垢材か、ホワイトウッドやレッドウッドの集成材が一般的です。最近ではプレカット工場であらかじめ加工されるので、集成材を用いることが多いです。
柱の選び方としては、どれくらいの年数を経て育った木なのかが一番大切だと思います。産地を指定出来るといいですね。ここ十年で和室を作る方が極端に減っています。以前は和室の柱は住まいの花形であり、見える柱を一部屋分選んで買って来るのが材木屋の楽しみでした。
私の個人的な意見としては、柱は桧ないし杉材で三重県か和歌山県辺りの材木が好きです。目も積んでいて、木目も綺麗です。60年生以上の品物でしたら節があっても削ると綺麗です。柱は見せて使いたいですね。

最近の栂材はKDといって人工乾燥させたものが多くなり、また強度の表示もありますので、その辺りは安心です。ただ「水」に関しては弱いので湿気には十分注意が必要です。それは集成材に関しても同様です。十年は大丈夫でしょうが、集成材は「糊が命」で、糊の寿命が柱の寿命になりかねませんので湿気の少ない所など使う場所を選ぶと良いでしょう。

集成材やKD材はまだ商品ができて数十年なので剥離や内部割れなどの瑕疵が出てくる恐れがあります。それはホワイトウッドに限らす、杉などでも同じです。ハウスメーカーでもホワイトウッドの集成柱からレッドウッドの集成柱に、あるいは桧材に変えてきていると聞いています。より耐久性のあるものを使うようになっていますので、どこで建てるにしても自分の住まいの「柱材はどこの産地で何年生のものか」くらいは知っておく必要があると思います。その意味では紀州や土佐の桧は一番柱に適した材料になるでしょう。


2005/07/23(土) 晴れ


[ 早いもので ]
早いもので


早いもので、一週間が瞬く間に過ぎていきます。父をショートスティーに送り出して、一日日帰り温泉を楽しみ、17日の夜は無尽の納涼会で近所の「花たろう」へ。二人してカラオケしてきました。18日には義母を迎えに行き、20日には父を迎えに、さらにその翌日はリハビリ病院へ。何もしないうちに一週間が過ぎてゆきます。

仕事の方も、7月20日くらいで大まか終了して、後が決まらないまま、毎日だらだらしています。仕事の少なさには参りました。ここ三ヶ月間完璧な全面割れ。2日から3日くらいで終わる仕事が多く、持続力がありません。仕事が決まるとすぐに始まり、直に終了してしまいます。そのあいだに材料を納めなければなりません。在庫品で間に合うものばかりではないので、身体は忙しいです。先日フロアーを頼まれましたが、現場に行ってみたら注文を受けていたものと違うものでした。リフォーム工事で床板を延長して貼る仕事でしたから、同じものが良いとのことで、早速手配をし直し、事無きを得ました。

今日は今日で色の赤いベニヤが欲しいと注文を受けました。私の所にあるものではピンクぽくて、塗装した時に引き立たないとのことで赤いので探していただきたいということでした。早速問屋さんに電話をして在庫品を見て貰いました。「ありそうです」の電話を受けて引き取りに行き、納めました。金曜日はいつもせわしない日になります。



2005/07/22(金) 晴れ


[ 暑い夏に ]
暑い夏に

今年も我が家のベランダでは茄子やトマト、キュウリに、ピーマン、紫蘇などが実って食卓を賑わせています。昨年はピーマンがたくさん出来ましたが、今年はトマトとキュウリが良く実っています。茄子も花が咲き、実をつけています。暑い夏がやってきました。

さて、我が家の西の窓も白いレースのカーテンから「簾」に変わりました。西の光と暑さを和らげてくれます。近所のビルやお店の窓を眺めていると簾を下げている所が目立つようになりました。「サッシにすだれ」はミスマッチの気がしますが、実際の効果は抜群です。昔の人の知恵は侮れませんね。

夕方家に帰ると部屋の中がむっとしていませんか。最近の住まいは窓にサッシを入れて機密性が高くしているので、換気設備の設置が義務付けられるようになりました。確かに常設換気をしておくと部屋の中の空気が少しずつ入れ替わっていきます。私のところでは南側に設置したキッチンの換気扇をまわしておくと同様の効果が出ます。室内の空気が緩やかに動いていると息苦しさを感じないで生活できます。

我が家の電気代は五千円弱。暑い日にはクーラーを入れるので7月は一万円を超えるかもしれませんが、無垢の床板に無垢の壁。南の暑さを凌ぐためのよしずや西の暑さを防ぐすだれなどで基本的な生活費は安くすんでいます。


家庭菜園となった北側のベランダ

2005/07/21(木) 晴れ


[ この一週間 ]
この一週間


この所、「リフォーム詐欺」や「アスベストの問題」、果てはアスベストに絡んだ詐欺など良くない話が世間を騒がせています。「リフォーム詐欺」はお年寄を狙う悪質なもので地域社会の崩壊を感じさせます。また、アスベストの問題は数十年を経て発病し、本人だけでなく、家族にまで被害が及ぶということですので、石綿製品の製造と使用を全面的に禁止するとともに、被害者の方への救済措置を国レベルで行う必要があります。「ニチアス」や「クボタ」という会社の製品を私どもの扱っているので、この問題は看過できません。

さて、話は変わりますが、この一週間もあわただしく過ぎて行きました。9日の日の昼から「十四日会」のレクリエーションで群馬県は「赤谷湖」に行って来ました。「赤谷湖ペンション」に泊り、夕方5時から晩飯にしたところ、7時前にすっかり出来上がってしまい、かといって寝るには早すぎるということで、近所に「カラオケ」にいくことになりました。平均年齢は40過ぎますが、気持ちは青春とばかり、ミスチル、サザンなど1970年以降の曲がほとんどを占め、演歌などは出てきませんでした。おやじ連中とは一味違う集まりだと感じてきました。私も松山千春の「人生の空から」を歌ってみました。翌日、「たくみの里」から中之条を抜け、水沢うどんを食べて帰ってきました。

13日には、組合の理事会に出席。木材や建材の売上げが伸びないという話を聞いてきました。今月は特別な審議事項もなく、スムースに終了でした。終了後に支部員へお渡しする小切手を28店舗分預かることになりました。結構な金額になりましたので、理事会終了後、真っ直ぐに自宅へ戻り、金庫に仕舞いました。こういうものは郵送か、振込みが時代の流れだと思うのですが、まだこの業界は遅れています。この小切手を翌日役員さんで手分けして配りました。15日中には無事終了してホッとした所です。

翌日14日には2班の会合が「らんまん」(03−3387−0031)で開かれました。中野駅北口にあるこの店は雑誌などに良く載るお店で、魚料理は美味いです。2班の山宮さんの釣りの仲間だということで山宮さんの口利きの時には特別美味しい物を食べさせていただいています。鯒の刺身やオコゼのから揚げ、鱧のしゃぶしゃぶなど絶品です。

15日には小切手を配り終えてから哲学堂コートにてテニスをしました。20分ほどでしたが、気持ち良く汗をかいてすっきりしてこの一週間を終えることが出来ました。




2005/07/16(土) 晴れ


[ 最近の仕事の頼まれ方 ]
最近の仕事の頼まれ方

最近における仕事の頼まれ方の特徴は、まず量が少ないことです。続いて加工材を注文されることが多くなりました。改造の仕事が増えて何ヶ所かの造作材が必要になります。そのとき、床材などに合わせて建材メーカーの造作材(既製品)を用いる方もいますが、本物の木を使う方もいます。一昔前だったら全部大工さんが木取りをして、私のところの下小屋で加工したのですが、それが今では、寸法を書き込んだFAXに従って加工屋さんに頼むことが増えました。
改造の仕事ですから元々数量がありません。極端な話一ヶ所分というのもあります。ドア枠や窓枠に床見切り材などがありますが、数量がないということは「手間のかかる割には売上げが伸びない」という事です。これを元請から材木屋や加工屋まで、今までのルートに則ってこなしていきます。ありがたい話です。
私のところでも加工を頼まれれば、杉並区にある昭栄木工所さんに出したり、材料と加工を込みで細田木材工業株式会社に発注します。
昭栄木工所さんに出す時は、材料を探し、木取りをして、昭栄木工所へ出します。出来上がると携帯に連絡があって、引き取りに行きます。「出来たよ」とお客さんに連絡すると今度は「現場まで持っていってくれませんか」と言われたりします。
初めに発注する際に「現場に運んでもらいたいのですが」と言って現場までの地図や荷受人さんのお名前などをFAXしてから発注を受けた時には、なるべく配達するようにしているのですが、あとからあとから牛のよだれのようにだらだらと注文してきてラストに「配達して」と言われた所にはなるべく断るようにしています。
わがままな材木屋になりました。
今日も窓枠材の見積もりをしています。数量が40丁。合計金額が5万5千円。一丁単価は1400円弱。「材料を探して、木取りをして、加工して、配達して」と考えると気が遠くなりそうです。




2005/07/15(金) 晴れ


[ 桧の土台 ]
桧の土台


つくば緑友会のよくわかる木造住宅シリーズ「樹づかいの家」に依れば、「木造住宅で土台という部材は、建築部部全体の荷重を支え、その荷重を基礎から地盤面へ伝える役目をしています。つまり、一見の家屋の中で最も高い耐久性が要求される部材で、あわせて日本特有の高温多湿という気候風土から耐水性、耐湿性、そして抗菌性が求められます。」(p1)とされ、代表的な樹種として「栗、桧の赤身、青森ヒバ、桧、杉の赤身、ベイヒバ、米栂注入土台(より良いとされる順番で)が揚げられています。

私の経験では、杉の赤身を使った住まいは建てたことがありません。栗や青森ヒバを用いた住まいも数が限られています。圧倒的に多いのは米栂の注入土台、続いて桧、ベイヒバと続きます。桧材を用いる場合はなるべく赤身の多いものを使うようにしてきました。産地で云うと四国か九州の「西もの」です。関東近県のものは弱い気がして用いません。ところがここ二十年近く前からいわゆる「西もの」が市場に入らなくなりました。そこで変わって出てきたものは天竜材です。ここの木も赤身は強く、耐久性もあるので用いています。それでもすこしやわらかい気がします。

さて、住まいに耐久性が要求される一方で、工場生産に見合う材料がここ十年で巾を利かすようになりました。土台で云えば「集成土台」の登場です。樹種で云えば、米栂、米ヒバ、桧などです。これらはどれくらいの寿命を持っているのでしょうか。集成材は糊が命ですから、糊の寿命が集成土台の寿命を決めるといっても良いでしょう。湿気を持たない所に使えば、寿命は延びるでしょうが、湿気を呼びやすい土台に使うには怖い面をもっています。もちろん、布基礎に直接土台を曳くことは現在では少なくなり、土台と基礎のあいだには「基礎パッキンを入れて」床下の通風も考慮しています。

そこで欠かせなくなるのが、防腐剤の塗布や防腐剤の注入です。塗布は桧の無垢材を用いた時にも使います。先日も築20年の住まいの改造をしていた大工さんから「桧の土台が芯だけしか残っていなかったので、何本でもないけど桧の土台に防腐剤を注入しておいて貰いたい」という依頼を受けました。トイレや風呂場などの水回りの土台は腐りやすく、私の昔の木造の自宅でも築15年でお風呂を直した時には土台が半分、柱も下の方が白蟻にやられていました。桧材も白太と呼ばれる辺材の部分は水には弱く、腐りやすいものです。桧材も防注する時代になりました。

新築住宅でも桧材を土台に用いる時には防注すると聞きます。耐久性は増すでしょうが美観は損なうのではと思います。桧の香りもしないのでは、桧材を使い意味合いも薄れるのではないかと感じています。


2005/07/09(土) 曇り


[ 野川公園 ]
野川公園


7月3日、都議会議員選挙の投票を済ませた二人は少しのんびりしたいと思い、野川公園に行く事にしました。ここは調布市と三鷹市にまたがる所にあります。東京スタジアムの北約2キロといった方が分かりやすいかもしれません。ここは都立の公園であり、入園は無料です。駐車場は掛かりますが、広々とした敷地に芝生の広場やテニスコート、バーベキュー広場などがあります。二人で初めて芝生でテニスラケットを持って行って戯れた所でもあります。

今日は生憎の曇り空で芝生に腰を下ろせませんでしたが、ベンチに座りラムネを飲み、草の上を歩いて土踏まずの感触を確かめてきました。この公園にはホタルの里があります。公園の北側にある自然観察園の中を行くとその一角にあるのです。早速出向いてみたのですが、ここでホタルが飛ぶのは6月の初めだそうで、既に終了していました。そこで自然観察園の中を散歩。ここは木橋になっていて歩きやすくなっています。

緑の空間は人の気持ちを柔らかくしますね。


ハンゲショウの前で



2005/07/04(月) 雨


[ 目からウロコの家づくり ]
「目からウロコの家づくり」
榎戸正人
さんが出版
1600円+税


榎戸正人氏が林材新聞に連載したコラム集「辛口の酒」並びにその前提になったいくつかの論集を纏めた書物で、題名は出版社の方がつけてくれたとの事です。「目からウロコの家づくり」(プロがホンネで語るヒント集)とは上手く名付けたものだと思います。コラムを纏めたものですから読みやすく、タメになると思います。帯に「白蟻に餌を与えるような家が増えている」「腐りやすい家と腐りにくい家」「安くもなく、良質でもない住宅を買わされる」「ツーバイフォー工法は蒸れやすい」と書いてあるように、木材特に構造材は住まいの基本なので耐久性の強い材質を使う必要性の大切さを強調しています。

特に榎戸氏の自宅に関する所が面白いです。榎戸氏の自宅はツーバイフォーで建てられており、その材料の選定にあたっては腐りにくいベイヒバ材を使い、「壁の中を床下から天井裏に空気が還流するように工夫した」とあり、「ここまでやれば、ツーバイフォー住宅だって50年やそこらで壊れることはない」(21ページ)と語っています。以前聞いた講演会では「ここまでやるのだったら、在来構法で建てた方がよかった・・・」と語っていたことを思い出しています。

また、ツーバイフォー住宅は地震に強いという宣伝が阪神大震災後に流行りましたが、榎戸氏は21ページで
「ツーバイフォー住宅は地震に強い」そうですとも、建ててから二十年くらいはネ。でも建ててから三十年、四十年経って地震に見舞われたら、倒壊する家が沢山出てきますヨ。隣の新耐震基準を守って建てた在来構法住宅は、びくともしないでしょう。・・・」
と書いています。
ツーバーフォーの弱点はSPF(スプルース・パイン・ファー)という柔らかな木材を構造材に使っていることにあります。SPFより強度のある米栂や米松材もありましたが、価格競争に負け現在ではあまり流通していないと聞いています。

住まいの材料でも、この十年間、住宅の低価格化や機械化に対応するものだけがもてはやされました。北欧材のホワイトウッドという木などは安くて柔らかくて使いやすい代表的な木ですが、湿気には弱いという弱点を持っています。そういう木は構造材としては向かない木だということです。力の掛からない所に使う、湿気を呼ばない所に使いようにしましょう。木材を適材適所に使おう、とこの本では語っています。

材木屋が書いた本として「つくば緑友会」の冊子に続いて売れていくでしょう。難をいえば初稿から十年の年月が経っており、現状と必ずしも合わなくなっていることです。「辛口の酒」は「時々、辛口の酒」「続辛口の酒」として現在でも林材新聞に連載されているようで、それらも「近々本にしたい」と榎戸氏はこの本の後書きに書いておりますので、その時には今の時点からこの十年間の動きを書き足していただきたいと思っています。




2005/07/01(金) 晴れ


( 2005/08 ← 2005/07 → 2005/06 )


[ 管理者:大野満生 ]


- CGI-Island -

Thanks to CGI-StaTion & 手作りCandy