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時々更新mn日記

( 2004/11 ← 2004/10 → 2004/09 )


[ 決算終了 ]
決算終了



我が社の決算月は8月末です。二ヵ月たって決算用の書類も整い、決算は終了しました。結果は昨年並みの売上げを確保し、黒字決算です。まとまった仕事がない中、よくまあ売上げを確保したなあと、自分でも感心しています。全盛期に比べれば三分の一ですし、売り先も売れていく木材も変化しています。どこまでやれるのか自信はありませんが、ムク材の良さを伝えていきたいと思います。

さて、昨日と今日はまたまたビデオデーです。赤木圭一郎の「邪魔者は消せ」「拳銃無頼帖・電光石火の男」「霧笛が俺を呼んでいる」「海の情事に賭けろ」の録画を見ています。共演者は順番に清水まゆみ、浅丘ルリ子、芦川いずみ、中原早苗です。「電光石火の男」を録画してあるとは気がつきませんでした。「電光石火」といえば、小倉の「ひらしま酒店」の店主は赤木のファンで「電光石火」というお酒も作っています。私も取り寄せていただきました。この4本とも昭和35年の作品で、4月から9月までに封切られたものです。赤木は麻薬Gメン、拳銃使い、船乗り、新聞記者といった役どころですが、一作ごとに力をつけているのがわかります。

「海の情事に賭けろ」ではランボオの詩を口ずさむ所があります。劇中に「詩はお好きですか」という蘭子(中原早苗)の問いに「いや、別に」と答える台詞が赤木らしいのです。私はいつも真似しています。

ランボオといえば、その研究家で知られる西条八十を題材にした「流行歌・西条八十物語」吉川潮著・新潮社)を読みました。早稲田大学の教授としてはランボーを研究し、「カナリヤ」などの童謡の作者でもある八十は、私などには流行歌の作詞者としての顔が先ず浮びます。
「昔恋しい銀座の柳・・・」
「花の嵐も踏み越えて・・・」
「花摘む野辺に 日は落ちて・・・」
「ハー 踊りおどるなら 東京音頭ヨイヨイ・・・」
「貴様と俺とは同期の桜・・・」
「若く明るい 歌声に・・・」
「あなたに貰った帯止めの・・・」
「あなたのリードで島田もゆれる・・・」
「笛に浮かれて逆立ちすれば・・・」
「赤く咲く花白い花、この世に咲く花・・・」
「吹けば飛ぶよな 将棋の駒に・・・」
「カトレアのように派手な人 鈴蘭のように愛らしく・・・」
「いのち一筋 芸一筋で 勝か負けるか やるだけやるさ・・・」

あなたはいくつわかりますか。私は軍歌を除いて良く歌いました。この人は何でも作る作詞家で童謡や歌謡曲ばかりではなく、一般企業の社歌や学校の校歌も作りました。当然のことながら自身が卒業した学校の校歌も作っています。

「若き胸は希望に溢れて 集る聖地 早稲田 早稲田・・・」

西条八十作詞、古関裕二作曲という流行歌のコンビでこの歌が作られたのは私が中学三年生のころだったかと記憶しています。「若き胸は脂肪に溢れて・・・」とか云う替え歌でみんな歌っていました。ちなみにこの学校の卒業生には材木屋関係もそこそこいて後輩には榎戸正人、先輩には岡部一豊。最近送ってきた名簿を見て驚いております。





2004/10/29(金) 晴れ


[ 地震 ]
地震



新潟中越地震で被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。

今年は暑い夏、台風そして地震と自然の持つ力を改めて感じる一年になっています。
死者31人、孤立300人、避難住民10万人以上と、本日の新聞は伝えています。普段余りテレビを見ない私も、折りあるごとにスイッチを入れ、現在がどうなっているのか、見たり聞いたりしています。それにしても今回の中越地震では、余震が数え切れないくらい発生し、被害がじわじわと拡がっています。精神的に持ちこたえられるのか、冷たい雨や風、もうすぐやってくる雪と心配の種はつきません。
今から十年程前の阪神大震災の時には感じなかった不安感が私の心の中にも広がってきます。年をとったのでしょうか。今東京で起こったなら、自分が家を失ったら、家族が離れ離れになったら、と他人事でない感覚に今あります。一刻も早いライフラインの確立と安全な場所への移動を望んでやみません。

2004/10/27(水) 晴れ時々曇り


[ 時代を駆け抜けた男 ]
時代を駆け抜けた男



雨ばかりが続いて、仕事が延び延びになっています。ようやく少し晴れてきましたが、今度は大分寒くなってきました。もうすぐ11月ですから、当り前ですね。配達が少なく、事務所にいることが多いので先日出てきたビデオを見ています。全部石原裕次郎です。裕次郎は今から17年前に亡くなっていますが、亡くなった頃のテレビの特集をビデオに取っていたものですから、15年以上前に録画しておいたものを今ごろになって見ています。

「清水の暴れん坊」(昭和34年封切り)「赤いハンカチ」(昭和39年封切り)「風速40米」(昭和33年封切り)「錆びたナイフ」(昭和33年封切り)「俺は待ってるぜ」(昭和32年封切り)そして「陽の当たる坂道」(昭和33年封切り)です。

昭和30年代の映画を見ていると、日本の風景がきれいなことを感じます。そして台詞の言葉使いがとても丁寧なのです。裕次郎映画も太陽族映画などと云われ、当時の大人から顰蹙を買ったものですが、今見ているとそういう感じはしません。私は封切り当初は小学生でしたので、当然のことながら裕次郎の映画を生で見ていません。(東映のチャンバラばかりでした)先ほどあげたものは二十歳ぐらいになって名画座などで見、その後夜中のテレビで放映した時に見ています。

今回改めて見ていて裕次郎の存在感に圧倒されています。芝居が上手いとか下手だとか云うものを超えています。芝居の上手さでは小杉勇は上手いです。存在感もあります。でも「カッコいいな」と思わせるのは圧倒的に裕次郎です。「風速40米」では自由に健康に振舞う彼本来の持ち味を充分に出していて楽しく仕上がっている映画です。昭和33年は裕次郎映画の黄金期です。昭和31年にデビューしてあっという間に日本制覇してしまいました。ここまで見てくると同じ年に封切りの「赤い波止場」も見たくなりました。

夜の終わりに またたく星が
ひとつ消えてく 遠い空
ちぎる縁は はかないものよ
今宵出船の わびしい銅鑼に
誓う二人のその幸せを 俺は待ってるぜ

今日は「俺は待ってるぜ」で終了です。お勘定を持ってきてくれた大工さんもビデオを見て懐かしがっていました。「まだ、白黒だったかね」

それにしても北原三枝はきれいです。ぞくっとします。



2004/10/26(火) 曇り時々雨


[ 「間違えやすい木の知識」 ]
「間違いやすい木の知識」

発行:(財)日本木材総合情報センター


日本木材総合情報センターでは、一般の消費者や業界の方々から、木材に関する質問や相談業務を行なう「木の何でも相談室」を開催して、木材利用の推進を図っています。そこに寄せられた質問の中には、誤解があったり、俗説を信じている事例が少なくありません。そこで正しく理解していただくために、Q&A形式により「間違いやすい木の知識」を月刊誌「木材情報」へ連載しました。はしがきにこう書かれています。

目次には32項目のQ&Aが載っております。その中には「国産材は外材に比べて優れている?」「ベイマツはアメリカ産のマツである?」「柱に背割りをすると強度が下がる?」「ホワイトウッドとスプルースは同じ木?違う木?」など興味深い問いがあります。

国産材と外材との比較は個々の材料性能を備えているかどうかで決まるのでどちらがよいかは一概には言えないと書いてあります。ただ、今国産材の利用促進が推し進められているのは、日本の山村・林業の活性化や国土保全の観点から日本の森林を守るために使いましょうということ、端的に云えば、杉材が蓄積されて余っているので使わないと山がもっと荒れますよ、ということです。

また、「スプスースとホワイトウッド」の関係は、この個所を読む限りでは、スプルースはトウヒ属の木の総称で非常に幅広い言葉です。世界のスプルースとして紹介されているのは、日本の木ではエドマツ、トウヒ、天塩マツ、中国では雲杉、北米では、エンゲルマンスプルース、シトカスプルース、ホワイトスプルース、それにヨーロッパのヨーロッパトウヒなどです。このヨーロッパトウヒがホワイトウッドの名前で輸入されているとしています。私などは雲杉は「雲杉」、エゾマツは「エゾマツ」、スプルースは「シトカスプルース」で、シトカスプルースは高級感溢れるもののように思っていましたが、「木だから、そんなに大差ない」と改めて感じている次第です。

また北米ではユリノキ(イエローポプラ)のことをホワイトウッドというそうでです。
輸入されている木材は紛らわしい名前で流通しているので注意してくださいという言葉で〆られています。






2004/10/23(土) 晴れ


[ 「大局を観る」 ]
「大局を観る」(米長流・将棋と人生)
米長邦雄
NHK人間講座

目次
第1回 将棋の魅力
第2回 プロ棋士とは
第3回 わが将棋人生
第4回 勝負の真髄
第5回 江戸の将棋文化
第6回 「アナログ」・「デジタル」
第7回 インタネットと将棋
第8回 「道」――勝負を超えて


水曜日の夜10時25分から、NHKの教育テレビで放映されています。人間講座の10月11月期は米長邦雄さんのお話です。米長さんはプロ棋士として40年を過ごし、昨年60歳を機会に現役を引退して将棋界だけでなく、幅広く活躍しています。

私が面白いと思ったところは、
「・・・たとえば、近頃の学校の校舎はきれいで、エアコンも整備されていて快適なものです。ところが、依然として夏休みがあるという。そもそも夏はあまりに暑すぎて暑すぎて授業にならないから夏休みがあるのであって、快適な校舎があれば夏休みなどいらない理屈です。快適な校舎を作っておいて、暑いから夏休みにするという理屈が全くおかしいということに、誰も気が付いていないとしたら、それこそおかしな話です。快適な校舎を作るお金がある。しかし、そのお金を貧困で教育も受けられない国の人々に、回せば彼らが勉強することができる。そのどっちを採りますか、と問われた時に、私たちはオンボロ校舎で我慢するので、そのお金をあちらに回してください、ただ、夏は暑いので、夏休みは下さい、と答えるような子供達を育てる教育はなされていないのです。それでこそ夏休みが意味を持つということを、教える教育がなされていないのです。それこそ夏休みが意味を持つということを、教える努力がなされていないのです。あらゆるものを近代化し快適にする一方で、既得権もがっちり守るというのが、現在の状況です。」

日本をズバット斬った感じがします。水曜日の夜には「報道ステーション」の合間に3チャンネルを押してみてください。面白い話が聞けそうです。
最後にこの本の初めにこう書かれています。

「将棋の一番のよさとはなんでしょう。私は、将棋の盤も駒も自然界にある木だけから出来ていることをあげたいと思います。つまり、いつの時代でも、またどこでも、楽しめるのです。このことは、エレクトロニクス全盛で、電気がなければ夜も日も明けないような現代にあっては、とても大事な事ではないでしょうか。そしてそれが、将棋というものの一番の持ち味ではないかと思うのです。・・・」

こういう言葉を聞かされると「ハッとさせられます」



米長邦雄さんのホームページはこちら。
http://homepage1.nifty.com/yonenaga-kunio/


2004/10/21(木) 晴れ


[ 月報委員会10月 ]
月報委員会


10月の月報委員会に行ってきました。9月は欠席しましたので7月以来になります。今月もいつもの評定に始まり、先日行なわれた「お宝市」の反省や来年どのようにを続けていくのかなどが話されました。
今月も石油の値上がりに端を発して関連商品や運賃の上昇を反映して値上がりしていくものが増えているとの事です。赤松のタルキは品不足。耐火ボードもマンション需要を背景にして不足がち。スタイロホームやミラホームは値上がり。コンパネ類も値段の安いものが無くなりつつあるとの事でした。

今日も朝から雨。台風も近づいて来ました。明日も雨でしょう。今日と明日で行なう予定だった仕事が来週に持越です。やけに時間のある「秋」になりました。



2004/10/19(火) 雨


[ い木い木ふれあい祭 ]
い木い木ふれあい祭


新東京木材の池袋市場を利用し「い木い木ふれあい祭」が10月16日に開催されました。今年で三回目になります。十四日会は今年も参加しました。昨年と同様「木工教室」の担当でした。今回は「すのこ」「踏み台」「花台」「CDラック」の4種類作りましたが、「CDラック」「踏み台」の順番で売れてゆきました。一つ作り始めると面白くなって「もう1つ」という方もおり、既製品にはない、味わいのある作品を作っていました。
なお当日は肌寒くて温かな飲み物が欲しくなりました。外で働く職員にホッカロンを配るとか、お茶か甘酒などの用意も必要だと思いました。(それくらい寒かった)

写真で見る「ふれあい祭」


エントランス


食事コーナー


餅つき


結団式



木工教室

「木工教室」では「踏み台」を横に二つ続けて作りたいという要望も出ました。



餅まき



販売コーナー



ゲームコーナー


ダーツです


新東京モックによる「紙芝居」です


2004/10/18(月) 晴れ


[ 改造とゴミ ]
改造とゴミ


昨日は、住まいの改造の仕事で埼玉県の越ケ谷まで行ってきました。山手通を北上し、高松から首都高速に乗り、外環を走り、草加で降りて産業道路を北上した所に現場はあります。久しぶりに天気の良い日だったので、気持ち良く走ってきました。産業道路を南に行けば、松下電工の配送センターがあり、大急ぎのものはここまで取りに来ますので大まかな道はわかります。越ケ谷には親友もいますので、まったくしらない土地ではありません。

さて、現場はお寺の南側にあり、築二十八年の2階建て木造住宅です。庭も広く材料や解体したゴミも置けます。1階に二間続きの8畳間があり、出入り口は1間の引き違いです。この1間の引き違いと袖壁を無くして大きなLDKを作りたいというのが施主の希望です。そのため2本の柱を抜きます。昨日はそのための梁や柱、下地材を運びました。金額にして12万円ほどになります。木材や新建材はこれで半分くらいは来たと思います。庭に出されていたゴミは既にトラック二台分を捨てた後との事。それでもあと二台くらいありそうでした。仕事が終了すれば、一台は捨てるでしょうから、5台はいくことになります。東京の相場だと一台5万円くらいしますから、ゴミ片付けは馬鹿にならない金額になります。

この金額の何割かを木材に使っていただければ、満足感の高い住まいになると思うのですが・・・


2004/10/16(土) 曇り


[ 百人一首への招待 ]
百人一首への招待
吉海直人
ちくま新書660円

目次
序章  百人一首の基礎知識
第一章 百人一首成立の謎
第二章 百人一首成立以降
第三章 百人一首の副産物
第四章 百人一首の撰歌意識を探る
第五章 百人一首の味わいかた


この所、「百人一首」に関する本をいくつか読んでいます。百人一首といえば天智天皇から後鳥羽院・順徳院までの百首の歌がほぼ時代順に並んでいるもので、似通った言葉がたくさん出てきてカルタとりでは「お手つき」しやすいように出来ていますね。鎌倉時代初期の和歌読みである藤原定家が長男為家の嫁の舅にあたる宇都宮頼綱の依頼で「嵯峨野中院の障子の色紙形」として作ったものといわれています。が、この本の帯書きには、いきなり

・・・多くの古典文学(『源氏物語』もそのひとつ)と同じく、藤原定家自筆の百人一首原本など現存していません。定家が撰んだということも、確かな証拠があって言われているわけではありません。百人一首に関する常識は、ほとんどが推測の積み重ねです。

と書かれています。実際、一般的にいわれていることは曖昧なことが多く、踏み込んでいくとわからないことだらけです。

第一章「百人一首の謎」の所では以下のように小目次が立てられております。
1=『明月記』のあいまいさ
2=百人秀歌の発見
3=「百人秀歌型配列百人一首」の発見
4=小倉色紙の複雑さ
5=定家筆の新事実
6=歌仙絵の有無
7=二つの小倉山荘

百人一首の成立を考える上では『明月記』(定家の日記)、百人秀歌、小倉色紙(定家自筆)が基本資料です。定家の日記である「明月記」に定家自身がはっきりと私が作ってどこどこの山荘に飾りました、書いておいてくれれば良かったのですが、日記の表現はあいまいなのです。
例えば、

予、本より文字を書くことを知らず、嵯峨中院の障子の色紙形、ことさら予書くべきの由、彼の入道の懇切なり、極めて見苦しき事といへども、なまじひに筆を染めて之を送る、古来の人の歌おのおの一首、天智天皇より以来、家隆・雅経に及ぶ。

と書かれています。ところが、実際の百人一首では天智天皇から後鳥羽院・順徳院までの百首です。

また、「百人一首」と97首まで同じ歌で構成された「百人秀歌」(百人秀歌は百一首からなる)が昭和26年に発見されました。さらに「百人秀歌型百人一首(配列は百人秀歌で歌は百人一首のもの)」の発見は「百人秀歌」から「百人一首」へ移行したことを予想されます。

以上、謎だらけの「百人一首」へ招待してくれる本として国文学者の吉海直人さんの本は最適だと思います。私はこの本のほかにいくつかの本にも目を通しています。

織田正吉「絢爛たる暗号」(和歌百人一首を1つの作品として見る視点を初めに提示した書)

林直道「百人一首の秘密」(織田氏の研究を経済学者が百を10X10に分解して縦と横の言葉の連鎖を繋ぎ合わせて歌織物とした書)

小林耕「秘密の歌集」(百人一首の和歌が易の64卦と孫子の36計に対応するとした書)

西川芳治「百首有情」(上記の書に歌人からの見解を述べたもの。二首一組の中に定家の意図を見つけ出す)

太田明「百人一首の魔方陣」(「百人一首」と「百人秀歌」の2集を一対として捉え直す事によって定家が仕組んだ十次魔方陣が現れるというお話の本。7年程前に久米宏のニュースステーションでも取り上げられた)

いしだよしこ「百人一首の謎解き」(「百人秀歌」と「百人一首」に出てくる歌の数は全部で104首。その全部の歌を4首1組として言葉繋がりを捜していくと定家の企みが見えてくるという書。「源氏物語」「後鳥羽院物語」「伊勢物語」などが浮かび上がってくるというもの。まだ読みかけで止まっています。難しすぎて)

ともあれ、百人一首を読み始めると「百人秀歌」はもちろん、定家の政治的立場、後鳥羽院、承久の乱にはじまり、古今集、八代集。古今伝授。天智天皇の謎。万葉集、柿本人麻呂や山部赤人、紀貫之、猿丸大夫など知らなければいけないことが多いのがわかりました。万葉集の最古の版木は、いまから十年程前に見つけられました。藤原定家のものだといわれています。藤原定家は彼が生きている時代に伝わっていたことに通じていて色々な秘密を後世に残そうとした人のように思えてきて、結構はまっています。

 

藤原定家は鎌倉初期の歌人ですが、概要はこちらへ。




2004/10/15(金) 曇り


[ 天候不順 ]
天候不順


10月の声を聞いてから、東京では雨の日が多く、外部の仕事が捗りません。屋根を直す仕事は進まず、それだけではなく雨漏りする家も多く、これからそれを直す仕事は増えそうです。かくいう私のアパートでも雨漏りです。

さて、配達が出来ないので書類の片づけをしていた所、書類をしまうためのダンボールが足りなくなりました。押入にあったダンボールを活用しようと思い立ち、いくつか開けてみるとビデオテープばかりの箱が出てきたので、テープを出し、そこに書類を入れ、片づけを終了しました。

さらに今度はそのテープに何が録画されているのか、確認したくなって、いくつか映し出してみました。そうすると十年、十五年前にテレビで放映していた映画が数多く録画されているではありませんか。石原裕次郎、小林旭、赤木圭一郎、インディージョーンズや007。ヒッチコックなどが出てきました。テープの帯には「23」とか「43」とか「103」とか通し番号が入っていますが、その中味に関しては表示がありません。確か別のノートに書いておいたとは思うのですが、テープを手にとっただけでは中身がわかりません。そこでちょこっと見ては中味を書き出して見ました。「清水の暴れん坊」「海の情事に賭けろ」「鉄火場の風」「邪魔者は消せ」(以上赤木)、「女の警察」(小林旭)、「風速40米」「錆びたナイフ」「やくざ先生」「青春大統領」(裕次郎)。それに裕次郎が亡くなった時の特番が数本。

これから雨の日の楽しみが増えました。



2004/10/14(木) 曇り


[ 桐のフローリング ]
桐のフローリング



住まいの床に桐のフローリングを使いたいという話が6月ごろにありました。そのためサイズや値段あるいは現物サンプルを取り寄せ、お客さんに渡し、また幾種類かの見積もりを出しておきました。その話が本決まりになりました。フローリングのサイズは1820X15X90。1820X15X150。1820X12X150の3種類。一枚物と二枚ハギのものがあり、値段はメーカーによりまちまちでした。(値段の目安は畳の値段と同じくらいだといわれています。今回調べた所では、無塗装品の場合一坪一万五千円から三万円くらいまでの幅がありました)
お客さんは1820X12X150の無塗装品を希望されました。そこで改めて何軒かの問屋さんにお聞きしました。その途中で15ミリ厚(一枚物と二枚ハギが混在している)もので12ミリよりも値段の安いものが見つかりました。そこでこちらをお薦めすることにしました。お施主さんは60代の女性の方で、設計士の方の薦めもあって「足にやさしく、暖かい木」ということで桐に決めたとのことです。


2004/10/13(水) 曇り時々雨


[ 昔の店がなくなっていた ]
昔の店がなくなっていた



京都で借金踏み倒し 神戸で借金踏み倒し
最後の止まり木 おまえだけ
だから 今日はツケにして
あなたとふたりで 北帰行
5年ぶりだね 俺のボトルはもうないだろう
今日は来そうもなさそうな
あいつのボトルが あいつのボトルが
私の名前で 出ています


所ジョージの「私の名前で出ています」の一節ですが、先日則ちゃんが軽井沢合宿の最中に羽を伸ばそうと新宿まで出かけてみました。久しぶりに一人で来る新宿の街は懐かしいような居心地が良くないような複雑な心境でス。知った人がいる訳でもなく、向かい通った飲み屋などにも行ってみましたが、既に代替わりをしていて、もう幾年も「こなかったのだなー」と実感して帰ってきました。



2004/10/07(木) 曇り


[ 最近の材料事情 ]
最近の材料事情

細かなリフォーム仕事では既製品のドアセットを使うことがまだ少ないので、ドア枠や窓枠に無垢の木材を使います。量は少ないのですが、ラワンや米栂、あるいはスプルース材などの樹種が用いられます。仕事が決まって、ドアの高さや、窓枠の幅寸法などはっきり決まっている所であればありがたいのですが、最近は仕事が場当たりになってきてその日その日にならないと決まっていきません。全体を見渡せる大工がいなくなり、請負う人では発注に難点があります。先日ラワン材を頼まれた時のことです。初めは4メーターの30ミリX180ミリの材料を用意するように言われ、それを揃えた頃には現場に行ってよく見たら24ミリX180ミリだったと言い換えられ、実際に使ってみたら長さは4メートルの必要なく、3メートル70ミリでも間に合いました。
無垢の木材は長さは丸太の段階で決まってしまいます。木材が豊富に手当てできた時代とは異なり、決まりきった量の木材を有効に使うとすれば、無駄は避けたい所です。長さが決まり、幅や厚みが決まってきて、それがすぐに間に合うものかどうか判断するのです。
今朝言われた材料は2600X40X40ミリ。2600X21X146ミリ。2500x11x42ミリ。3600x12x23ミリ。それにすこし面倒なシャクリ加工がついたものなどです。それを加工して急いで納入してくださいとのこと。
「いま少し時間をいただけませんか。これとこれは何とかできるけど、こちらはできない」請負師とそんな会話をしています。
材料を大工が木取りをして、製材加工していた時代が懐かしいです。ここ十年の変化は大工の仕事の領域を限りなく狭めてしまいました。材木屋としては大工に材料を卸していた時とは違った感覚で「樹種やサイズ、使い勝手」などを説明していかなければいけなくなったと感じています。


2004/10/04(月) 雨


[ 「マルホン」ショールーム ]
マルホン


新宿の「OZONE」の中に「マルホン」のショールームが出来て三ヶ月。早く見に来たいと思っていましたが、やっと実現しました。お客さんから床暖房の仕上げ材として和風の材料を探すようにいわれたので、東京ガスのショールームならびに「OZONE」の6階を覗くことにしました。
このショールームは(株)横田木材が作ったと聞いていたので、そのことも手伝って来て見たいと思っていました。6階のエレベーターを降りると右側にその場所はありました。「木材は、見て、触れて、感じて選ぶ。マルホンの新・体感型ショールーム」と銘打っています。無垢の木材の床はどっしりした感じを与えてくれます。早速床暖房に対応するフロアーについてお聞きしました。現在の所、「アッシュ」と「バーチ」が東京ガスの温水床暖房材推奨品になっているとのことでした。今回探している和風という感じからは少し離れてしまいますが、「アッシュ」のナチュラルオイル塗装は木目がきれいに出ていて含水率4%以下とのこと。
「やっぱり、無垢はいい」
当り前の事ですが、そう実感して帰ってきました。この場所は「mokuzai.com」でドメインを取っています。
「なるほど、目の付け所が違いますね」





ショールームはこちらからどうぞ。
http://www.mokuzai.com

ショールームの雰囲気はこちらから楽しめます。もちろん木材に関する知識も。世界にはほんとにたくさんの木があります。その中からあなたが気に入った木材を選んでください。床材を見ただけでも「ナラ、タモ、花梨、チーク、サイプレス」など様々です。10年程前に浜松の本社へ見学に行って倉庫を見てきました。圧倒的な木材の量と種類にちっぽけな材木屋はショックを受けてきました。その路線をちゃんと延ばしており「(株)マルホン」には改めて敬意を表したいと思います。
是非ショールームに足を伸ばしてください。床材、壁材、デッキ材の現物サンプルもたくさん揃っています。また、マルホンさんはもともと材木屋ですから(もちろん今でも)杉やヒノキといった国産の木材も数多く取り扱っています。



2004/10/03(日) 雨


( 2004/11 ← 2004/10 → 2004/09 )


[ 管理者:大野満生 ]


- CGI-Island -

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