8、9月の木材市況(2002年8月)
このところ、大工さんが直に仕事を取ってくる割合がかなり落ちています。工務店は建設会社や設計士の方を通した見積や仕事がメインになり、大工さんも不動産屋や水道屋がとってきた仕事に「手間取り」で行くようになりました。私の会社でもリフォーム屋、内装店の仕事が増えています。
その結果、どういうことが起こっているかといえば、先ず国産木材が売れなくなりました。値段が優先で、土台といえば防腐注入材になりました。次にサイズの小さなものしか売れません。柱といえば105ミリ角をイメージしますが、マンションのリフォームなどでは45ミリ角です。売れていくものは小さなもの、外材、そして乾燥されたものになりました。
また、造作材に関しても変化がおきています。従来下小屋で大工が「製材する、削る」といった作業が中心でしたが、加工まで頼まれることが多くなりました。樹種は様々ですが、窓枠、出入口枠、物入れ枠、巾木廻り縁などをワンセットとして注文を受けます。
木材に関しては以上のようですが、建材類に関しても同様の変化はおきています。住宅資材全般を買っていただけるところが減り、ボードやベニヤだけしか納入できないところが増えています。
本来の顧客である大工・工務店もチラシを作り、受注に余念はありませんが、仕事が決まっていきません。大工は下職化し、工務店は下請けになりました。そうなると材木屋は何になるのでしょうか。自らが仕事を取れる立場にいないと、この難局は乗り越えられないと感じています。
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