20、9月市場(2004年9月)
売り先も細れば、仕入先も細っている。
ここ数年で、メインの大工さんがほぼ引退し、売上げに貢献してくれなくなった。その結果、今行っている仕事はブリキ屋、不動産屋などが元請になっているものである。そのため従来の大工と材木屋の緊密な関係は崩れ、元請さんとの打ち合わせなども簡単で、見積を出してその値段が通れば、材料を納めるし、こちらが高ければ、違う所から材料が納められていくのである。本日もケイカル板と断熱材と耐火ボードを配達してきた。このお客さんが耐火ボードを我が社から買ってくれたのはおそらく2年振りくらいになる。しかしフロアー材やドアなどは既に他社から納められており、値段の張るものはこちらまで回ってこない。多分高いのだろう。
さて、売り先も変われば、仕入先も少なくなっている。先日、ある問屋から「口座閉鎖」を言い渡された。毎月の買上50万円に満たない所は切り捨てていくという明快な方針が打ち出された結果である。仕入先は大事にしないとこういう結果になるのである。
仕事のこれからを予測するとこれから輸入される材料は一層値が上がり、おそらく耐火ボードは今年も品薄になるだろう。建売りもマンション建設も順調なことを考えるとその流れに乗っている人は、忙しく材料の確保に四苦八苦するだろう。そうでない人は「暇だ、暇だ」と言いながら優雅な暮らしをするのだろう。とにかく今は「仕事が決まった」といわれれば、材料の手当てをしておかないと「仕事は決まったが、材料がない」という憂き目にあいそうだ。
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