16、今月の市場(2004年2月)
流通が変化しているということを強く感じるようになりました。
新築住宅はプレカット加工が標準となり、その中に入るか否かで忙しいとかヒマだとかいう話になりました。ホームセンターでは一般消費者だけでなく工務店向けの資材売りが増え、その品揃えの多様さは重宝です。工務店の仕事がリフォーム中心になったのでホームセンターはますます伸びるでしょう。
その反面、木材業者は在庫を持つことが少なくなり、小口発注して商品を取り次いでいるだけになっています。木材業者は何を売りたいのかわからなくなっているのでしょうか。最近、築25年のマンションを改造して自宅を作りました。工期2ヶ月半。金額もそれなりにかかりましたが、寝室の床には杉の赤特一。壁の一部には源平の小節の杉板を張り、天井は杉の白無節を使ってみました。結果的に杉で囲まれた所に寝起きしています。杉材は暖かいというので今回用いて見ましたが、実際そのとおりでした。足元もヒヤッとした感じがなく、空気もまろやかで、いい感じです。柔らかな木なので傷がつきやすい欠点はありますが、満足感のある住まいになりました。
今回感じたことは、資材を売るだけでなく、一つの空間を作り上げていくという立場まで自分達を押し上げると、ホームセンターも利用できます。さらにホームセンターで売っていない木材を仕上げに使えば、「オンリーワン」を演出できるかもしれません。住宅を作り上げていかないと私たちに先はないのだと思うようになってきました。
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