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時々更新mn日記

( 2021/04 ← 2021/03 → 2021/02 )


[ 暖かい ]
暖かい

世の中桜満開です。哲学堂公園の人出も好調です。暖かいです。



さて、
我が家の床には杉の木が使われています。それは家内が床暖房はいらないといったことから始まりました。床暖房を設置するとしたら、その上に張る木材は、杉材にこだわらずに選んだと思いますが、付けないとなると暖かい木として杉や桐など柔らかな木材を選んだことだと思います。

そこから住まいつくりは始まりました。床に杉の木を使うとしたら、床は杉で統一しようと思いました。そうなると壁の一部も杉でよいかと思いました。それで巾木も杉になりました。

その一方私の気持ちとしてはどこかに桧材を使いたいという考えが残っていました。そこで考えたのは玄関床と壁に桧材を用いようというものでした。しかし床はドアを開けた時に色の違いや質感の違いが出てしまいます。考え抜いた挙句に桧材はあきらめました。その反面、脱衣室の床には水に強いものを使おうとしました。チーク材を使ったのですが、結果は良かったと思います。

さらにクローゼットの床にはわが社に材料として残っていた国産ヒバ材を用いました。塗装をしなかったので17年を経た今でも青森ヒバの香りはあります。

杉の床は暖かいです。桧やヒバの床はヒヤッとします。それでも新建材の冷たさではありません。

どこかに桧材を使いたいという自分の要求は、昨年夏(2020年)にベランダの防水工事を終えた後に、ヒノキの簀の子を作って並べました。部屋から続き間のようになりました。本当は無塗装で行きたかったのですが、外部ということもあり、キシラモンの無色を塗りました。10年くらいは持つでしょうか。




物の命に永遠を求めるのもいいですが、限りある命だと思い、時間を限定して使うのもいいかと、最近思っています。自分の好みで作ったものは、他人の好みではないので、時が変わればすぐに壊されてしまいます。その移り変わりを70年の間、見てきました。



後の人の好きなように行っていただくのが良いかと思います。こちらとしては、こういう良いものがあるよと、伝えていきたいと思います。
2021/03/24(水) 晴れ


[ 69歳最後の日 ]
69歳最後の日


コロナ禍で生活が変わりました。人と会う時間が少なくなりました。話をすることも、旅することも、そして外国に行くことも。

70代は今までと違ったことをしてみたいと思っています。そして今までのまとめもしてみたいと思います。

思えば材木屋の息子としてうまれて、二世として材木屋になりました。何の取り柄もなく、資格を持つこともなく、ただ目の前に来た仕事だけに集中して過ごしてきました。毎日いやというほど木材を担ぐことによって体重も増え、自分に自信が持てたのは3年以上たった頃でしょうか。目の前だけを見て何の疑いもなく仕事をしてきましたが、30歳を過ぎて世の中はバブルになりました。売り上げは何割か増しになりました。5割増しになった年もありましたが、利益は上がりませんでした。工務店さんが大きくなるのを横目で見ていました。このままでは材木屋は無くなってしまう、という危機感から当時出来てきた「プレカット工場」なり「材木屋としての勉強会」に顔を出すようになりました。私の所では、小僧時代から修業を重ねた大工さんがまだ大勢いましたので、その方達の仕事をみて、「いい仕事」だと思っていました。工場生産には負けない自信はありました。ただ「あと10年経ったら、その人たちも引退する」「そのあとは?」と思った時に不安がよぎってきました。その時に横のつながりを知りました。材木屋同士の自立と連帯です。さらに材木屋の方向性として「住宅への進出」「工務店化」「専門店化」「自分趣味の延長線上の仕事へ」などです。竹内木材工業株式会社、株式会社横田木材、有限会社井上材木店、ウッドライクマツムラ、クボデラ株式会社、さらには茨城県のつくば緑友会に集まった益子材木店、有限会社ヒダ、渡辺材木店など未来を見据えた友人が行った活動に影響を受けて40代を過ごしました。新宿市場では「青杉会に始まりCAN」ありました。新東京木材では「昭和会」「モック」「14日会」の活動があり、それは東京木材ネットワークとして発展しています。

50歳を過ぎてからは若手という形にはなりませんが、というかあまり活動できなかったと思います。さいわい、このHPがありましたので、個人的な日記の部分では残したものがあったかもしれません。ただ材木屋としては、法規や流行に妥協してしまったかなとも思います。東京の都心部では木造建築は制限が多くて「どこか1か所に木材を使う」くらいに妥協してしまいました。これは反省しています。まして自分が最後に施主としてかかわったものが2×4というのも納得はしていません。どこかでもうひと花と思いましたが、現在の所実力が足りません。

明日からは70代です。70代に向かっての最初の仕事は自分の体を動かすことです。これは与えられた人生を全うするためです。

次に少しずつ消えてゆく友人たちの思いを次の人たちに伝えることです。それは私の想いでもあります。現在自宅には木材を多用しています。十分ではありませんが、このため私の生活環境はありがたいくらい恵まれています。木材を多用すると良い環境になる、それは材木屋として生まれ育ったものとして伝えてゆきたいと思います。

さらに今まで行ってこなかったことにも挑戦したいと思います。

明日から総仕上げに入ります。




哲学堂の桜も咲き始めました。3月25日ぐらいが見頃になりそうです。




2021/03/21(日) 雨


[ 2班の会合 ]
新東京木材中野支部第2班の会合



去る3月16日「第二力酒蔵」において新東京木材中野支部の第2班の会合が開かれました。コロナ禍ということもあり、延期も考えましたが、開いたところ7人の参加で昨年10月以来に顔を合わせることが出来ました。緊急事態宣言下での集まりですので留意しながら、理事会報告、支部総会の議題や2班今後の活動も滞りなく話をすることが出来ました。

中でも中野開発に関してはいよいよ本格化することが話されました。2か月後には様々なことが決まり、年内には住民も引っ越し終了することなど、10数年来の話が急ぎ決まって行きます。こうなると早いですね。









2021/03/17(水) 晴れ


[ 久しぶりに屋上へ ]
久しぶりに屋上へ


住まいつくりは簡単でもできるし難しくもできます。現在の住まいつくりは特に都内では規制されることが多くて「木造軸組み」でもほぼ耐火ボードを張り付けたものばかりになってしまします。私が最後に関わった建物も自分では納得のいくものではありませんが、多くの法律をクリアーしていくと「このあたりで」と妥協してしまいました。

これから作る住まいも同様です。

さて、久しぶりに屋上に上がりました。定期点検です。半年前に一度上りました。膨らんでいるところはないか、ごみは溜まっていないかを自分の目で見てきました。泥をよけて点検を終えました。住まいは水に関わることが一番沢山あります。洗濯機置き場の止水栓の閉め忘れからの事故。ベランダの床ないし壁からの雨漏りなど、今まで経験してきました。屋上のほんの小さな穴からの雨水漏れもありました。これは天井にペットボトル1本分ほど溜まりました。屋上の防水をやり直して解決しました。そんな経験から年に何回かは上っています。こちらが年を重ねていますので、こういうことも無理になりそうです。次の方にバトンをタッチすることを徐々に念頭に置きながら過ごすのがこの1年の仕事になりそうです。





2021/03/05(金) 晴れ


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[ 管理者:大野満生 ]


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