今月の一言は改正建築基準法についてです。
7月1日から、改正建築基準法が施行されました。今回の改正では、シックハウス対策として、住宅の居室に使われてる化学物質が規制されます。規制される物質はクロルピリポスとホルムアルデヒドの2物質です。クロルピリポスは防蟻剤などに使われる化学物質で、ホルムアルデヒドは接着剤や塗料などに使われる化学物質です。
対策としては、
- 換気設備の設置
原則として全ての住宅の居室に機械換気設備の設置が義務付けられます。又、換気設備には約2時間で室内の空気を入れ替える能力が求められます。必要な換気能力を満たした換気設備を持たなければなりません。
- 建材の使用面積の制限
ホルムアルデヒドを発散する建材について、使う換気設備の能力に応じて、内装仕上げ材に使える面積が制限されます。面積制限のない建材(F☆☆☆☆)を選べば、面積計算する必要はなくなります。
- 天井裏等の規制
天井裏や小屋裏、壁内などの「天井裏等」で発生するホルムアルデヒドが居室に流入する恐れがあるため、気密層や通気止めで居室と分ける、下地にホルムアルデヒドの発散の少ない建材を使う、天井裏等の換気で対応、などの対応が必要です。
今回の法改正では無垢の木材は規制対象外ですが、上塗りする塗料や現場施工時に使用する接着剤によっては無垢のものでも問題になりますので注意が必要です。また、この次に規制される化学物質によっては無垢のものも使えないこともありえます。私達としては木材の持つ化学物質が規制の対象にならないように監視を続ける必要があると思います。
改正建築基準法に関しては、接着剤のメーカーであるコニシ株式会社のHPが一番詳しく書いてあると思います。また、松下電工や大建工業(株)のいち早く基準法を解説しており、対応した商品も列記してありますので、そちらもごらんください。
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