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有限会社 大喜
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Update 2006年2月9日
Ver.5.6.1
 
 
月報委員会での話(2003年3月29日)
 

 去る3月18日には、月報委員会が開かれ、そこでは、安宅建材(株)の菊地さんの講演がありました。内容は「建築基準法改正(シックハウス対策強化)にからむ合板関係の対応」でした。

 シックハウス対策を推進するため、このたび建築基準法が改正され、居室におけるホルムアルデヒドの室内濃度については、平成9年に厚生労働省が定めた指針値(100μg/立米、25℃において0.08ppm)を具体的基準として、この指針値を上回らないようホルムアルデヒドを放散する恐れのある建築材料については、換気回数と当該建築材料のホルムアルデヒド放散速度に応じて、その使用面積を制限する事となりました。

 この制限においては、一定量以下の放散速度しかない建築材料については、無制限に使用することが認められますが、現行のJAS規格ではこの放散速度に対応する基準が設けられていないので、このためJASを改正し、FC0のさらに上位のグレードをもうけ、これに対応することとなりました。(今回新しく設定のグレード=平均値0.3mg/L=F☆☆☆☆と表記されます)

 下記にJASのホルムアルデヒド放散量基準を掲げますが、居室の壁、壁及び天井ならびに開口部に設ける建具の室内に面する部分に「ノンJAS及びFC2」のものは使えなくなります。また、FC0のものも使用面積が制限されるので、これからはF☆☆☆☆と表記されたものを使っていくことになるでしょう。

 このため、国内の各合板メーカーでは、FC2の生産中止を予定し、F☆☆☆☆とF☆☆☆のものを販売していく予定との話でした。これに対して輸入合板の対応は、「下地用合板の発注停止、生コンパネの発注削減」と同時に下地合板に変わる商品を開発しているとの事です。

 又、現在でもF☆☆☆☆に相当するものは「特類のFC0」であることも教えていただきました。

JASのホルムアルデヒド放散量基準の表。

  • F☆☆☆☆=平均値0.3mg/L、最大値0.4mg/L=規制対象外
  • FC0はF☆☆☆=平均値0.5mg/L、最大値0.7mg/L=使用面積を規制
  • FC1はF☆☆=平均値1.5mg/L、最大値2.1mg/L=使用面積を規制
  • FC2はF☆=平均値5.0mg/L、最大値7.0mg/L=使用禁止
  • ノンJASは使用禁止

 菊池さんのお話では現在国土交通省で、どのグレードの合板や建材が何処にどれだけの量使用できるのかについてはマニュアルを作成中との事で、五月の連休過ぎにならないと概要が分からないとの事でしたが、消費者保護を目的とした法律ですので私たちにも直に響くものとして、勉強を続けていかないといけないと思います。

 またこの講演に先立ち、住建センターの加藤所長から奥多摩あたりの杉材も伐採されることはあっても植林するまでにいたらず、このまま十年を経ると土地が荒れ、東京の水も飲めなくなるのでは、といった話がありました。高知県のように「森林環境税」なども検討されないとこの国は危ういかもしれないと思っています。


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