「50歳からの人生を考えた家づくり」 竹岡美智子著 講談社+α新書 定価:本体880円+税
目 次
第一章 リフォームで暮らしが変わる
第二章 心にゆとりがもてる2世帯住宅
第三章 定年後は楽しく快適に暮らす
第四章 使いやすく甦るマンション
第五章 安全なひとり暮らしの親の家
第六章 障害を持つ人が住みやすい家
第七章 女性のための住まいを考える
第八章 便利、快適さを追求した家
第九章 家事が楽しくなる収納アイディア
第十章 賢い設計と工事の依頼法
あとがき
50歳を過ぎて見てわかることがあります。体力が衰えてくるのです。まして自分の親を見ていると数十年後の自分の姿が映し出されています。そこで日々の生活を営む住まいも自分のこれからの人生のあり方を視野に入れる必要がでてきます。そんな個々の希望をかなえた実例集として本書はあります。
例えば、私が気に入ったのは83歳の「セイ」さんが80歳のときに考えた理想の浴室です。
山形に住んでいる彼女は、「老後のためにユニットバスで暖かい浴室に変えたい。出窓も作り、花なども飾りたい」というものでした。ただし、浴室を出窓に沿って置きたくない。窓に手が届かず窓を開けるためにいちいち浴室に入るのは不便だからという希望が付け加えられました。
この希望が難問だったのです。・・・と続いていきます。
「セイ」さんは希望どおりで窓に対して浴槽を縦に配置した浴室を作り、楽しい生活を営んでいるようです。家をリフォームすることで新たな生きがいや意欲が高まり、健康にも留意し、自分の健康を維持することの大切さをこの本では訴えています。
本書は、女性の手で書かれているだけあって、台所の使い勝手や収納スペースの考え方など細かな配慮がたくさんでてきます。それだけ読むだけでも気持ちが豊かになりますよ。
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