私から見て(株)横田木材はしっかりとした主張を持っているように思います。それはひとつには材木屋だという主張であり、木が好きだというそれです。
以前、「マルホン」という浜松の材木屋さんに仲間と連れて行ってもらったことがあります。ここは世界各地から木材を輸入し、主に見えるところに使われる希少性の高い内装材を取り扱っているところですが、世界中から集められた内装材を前にして、私は種類や量の多さに驚きを隠せなかった記憶があります。横田さんがそのような木を使った仕事をしているのだと聞いてまたびっくり。
そうかと思えば、徳島県の「県産杉の葉枯らし材」を使った骨太の軸組み住宅を建てたりしています。横田木材の下小屋で刻んでいるときに見せていただきましたが、太い柱や梁を目の前にして圧倒されてしまいました。昔大黒柱を住まいの中心に据えた住まいがたくさんありましたが、木材は大きい、厚みがあるというだけで人間に安心感を与えます。存在感というのでしょうか。そういう住まいを手がけていることは立派なことです。
さて、横田木材では、平成10年くらいから元請を始めています。「家が出来あがってお客さんの喜ぶ顔を見るのは、本当に楽しい。日々木に触れる人に良い材料を材木屋の視点で選んで使ってもらえるというのは、充実感がある」と横田社長は語ります。
それではどんな形で仕事の受注をとるのでしょうか。基本的にはどこからの仕事でも請けるとの事です。友人知人の紹介や、設計事務所からの依頼もこなしているとの事です。特別な営業戦略はないとの事ですが、人との付き合いを一番大事にし、その輪を、地域をはじめ四方八方に広げています。後は技術。腕の良い大工さんばかりなので、安心して仕事が請けられると語ります。また、技術が落ちないように注文住宅は、刻みでこなしているとの事です。
このように人とのつながりを大事にしています。例えば自社の中には若い人と中年の方とそれぞれに親睦会を作り、コミュニケーションを図っています。また材木業界の中でも新東京昭和会の会長、東京木材ネットワークの会長など要職についています。これなどは彼の実績と人柄からきた当然の結果でしょう。
また、ゴルフとテニスも好きで、テニスは私も御一緒したことがあります。沢山仕事をしてその分沢山遊びましょう。(大野記)
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